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» 2015年01月27日 10時00分 UPDATE

モノづくり最前線レポート:IoTによる“家電ビジネス革命”は実現するのか (1/3)

ハイアールアジアは戦略発表会を開催し、新製品とともに白物家電をベースとした新たなビジネスモデルを提案した。同社では「家電業界に革命を起こす」(ハイアールアジア 代表取締役社長兼CEO 伊藤嘉明氏)とし、3つの戦略をベースに家電ビジネスの在り方そのものの転換に取り組む。本稿では特に「家電の新たなビジネスモデル」に特化して紹介する。

[三島一孝,MONOist]

 ハイアールアジアは2015年1月14日、事業戦略発表会を開催。「世界初」(同社)となるハンディ洗濯機や、新たなデザイン家電などさまざまな新製品群を紹介するとともに、成熟が進む家電事業において新たなビジネスモデル構築を進める方針を示した。さまざまな新製品や発表会の詳細については、ITmedia LifeStyleの「ハイアールアジア、事業戦略発表会『Haier Asia Innovation Trip! 2015』開催」などが詳しく紹介しているが、本稿では特に家電ビジネスのビジネスモデル転換に焦点を当てて紹介する。

photo ハイアールアジア 代表取締役社長兼CEO 伊藤嘉明氏

 世界最大の生産シェアを誇る家電メーカーである中国ハイアール。そのアジア統括機能を持ち、旧三洋電機の白物事業を承継し2012年1月に設立されたのが、ハイアールアジアだ。同社は、世界最大の白物家電企業のアジア販売会社であるとともに、旧三洋電機の資産を引き継ぎ、独自の製品開発機能を持つことが特徴だ。さらに、2014年2月には、日本コカコーラやDell、レノボ米国本社、ソニー・ピクチャーズ エンタテインメントなどを歴任した伊藤嘉明氏が代表取締役社長兼CEOに就任。自らを「新参者」と語る伊藤氏は「家電業界をずっと歩んできたことのない“よそもの”だからこそできることに取り組んでいく。成熟市場と捉えられている家電業界に革命を起こしたい」と述べる。

家電に革命をもたらす3つの戦略

 その「革命」を実現するために伊藤氏が取り組む3つの戦略が、以下の3点だ。

  1. 家電を利用した新しいビジネスモデルの構築
  2. 既存分野でのイノベーション
  3. 家電の嗜好品化

 家電業界はコモディティ化(日用品化)が進み、買い替えが中心となっている市場だ。確立した現在の製品領域においては、台数的な市場の伸びは見込めない。そのため、買い替えを促すために目先を変えた新機能を付加し、多機能化ばかりが進む状況になっている。しかし伊藤氏は「見方を変えるだけで新しくできることは多い。IoT(Internet of Things、モノのインターネット)が本格化する中で、家電を利用した新たなビジネスモデルを実現できる可能性は広がっている。また既存の製品領域だけを考えてもまだまだ新たな革新を巻き起こすことは可能だ」と強調する。

photo 伊藤氏は家電革命を実現する3つの戦略を強調(クリックで拡大)
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