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» 2015年04月24日 10時00分 UPDATE

モノだけじゃない! 日本のモノづくり(4):コストは「金型代」だけじゃない! 射出成形のカギはエンジニアに相談できるフロントローディング

小ロットの射出成形でみんなが頭を悩ますことの1つは「金型」。一般に日本で金型を作ると、コストが高額になってしまうイメージがある。だが目に見える「コスト」だけが問題ではないことは、実はみんな気が付いているはず。そもそも金型の知識が不十分な中で、理想とする製品に到達するためにカギとなるのは?

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 ユカイなモノづくりを目指すロボティクス企業 ユカイ工学代表の青木俊介氏は、射出成形を中国で行った経験がある。本当に安いのか、対応は? 品質は? などは気になるところだ。そんな経験も踏まえて、青木氏が語る「スタートアップ企業ならではの小ロット生産の悩み」に、プロトラブズ社長のトーマス・パン氏が答えてくれた。

photo プロトラブズ社長のトーマス・パン氏(左)とユカイ工学代表の青木俊介氏(右)

パン 青木さんは、中国で樹脂成型品を作ったことがあるとお聞きしました。

青木 はい。中国なら金型を安く作れるという話は聞いていたので、2年ほど前に「アリババ」を通じて日本向けの家電も作っているという深センの工場に依頼しました。小ロットの樹脂成形品では、金型がやはり一番大きいハードルです。日本で普通に量産金型の見積りを取ると300万円ぐらいなので、金型代が製品単価にかなり響きます。例えば、ロット数が1000個だと、単価に乗ってしまう金型代は、3000円にもなってしまいます。

パン 実際、中国に依頼した金型の値段はいかがでしたか。当初の予算で収まりましたか?

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青木 金型代は30万円程度と安かったですし、後から値上げということもありませんでした。ただ言葉の問題もあり、オンラインだけでは修正指示が難しくて、結局3回も中国に通ったので、渡航費が結構かかりました。

パン 金型代以外にも、打ち合わせも実は時間コストですし、さらに対面で行うためには、出張費もかかりますからね。要望や修正を伝え、それができることを確認して決めるには時間がかかりますね。私も、お客さまからいろいろなお話を伺う機会がありますが、その中には形状が変わっていたり、承認していないフィーチャーが付加されたモノが送られてきて一方的に請求されたりなど、苦い経験をされている方も少なくないようです。

青木 今回は結果的には、思ったより丁寧に対応してくれて、シボ加工もしてくれて、品質に関しても及第点でした。でも国内にも御社をはじめ小ロットに応じてくれるところがありますし、安心感もある。渡航費などのコストを含めて考えると、国内で金型を作ることも十分選択肢となりますから、総合的な結論としては「まずは、日本の金型屋さんに相談しましょう」ですね。

色指定、追加加工、対面の打ち合わせ……ネット発注ではどうなる?

パン 中国の会社とのやり取りでは、どんなことに一番苦労しましたか。

青木 色指定に結構苦労しました。半透明のような色を指定したのですが、なかなか理想とする色が出てこなくて。プロトラブズさんでは、例えば色指定はどのようにしているのですか。

パン 自身でアレンジができるユーザーであれば、日本の調色メーカーさんとお客さまで直接やり取りをしていただいて、決まってからわれわれに材料を供給するか、または、当社が窓口になって調色からカラーサンプルの送付や、製造までアレンジすることもできます。いずれにしても、日本は色に妥協しませんので、エンドユーザーが納得の行く色合いが出るようにアレンジしています。

青木 では金型の追加加工などはお願いできるのでしょうか。

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パン もちろんできますが、金型を修正すると、どうしても10万〜20万円ぐらいはかかります。当社の場合は、量産の300万円の金型とは違って、比較的低コストですので、金型代そのものが30万〜40万円ぐらいの場合も多くあります。(参考記事:「MONOistの記者が、プロトラブズで見積りしまくってみた【射出成形編】」)その半分のコストをかけて修正するかどうか。新規に30万円で金型を作った方が自由度も高まりますから、可能な限りそちらの選択肢をご検討いただいています。

青木 なるほど。でもできるだけ1回の発注でスムーズに済ませたいですね。

パン そうですね。当社では見積りの段階で、アップロードしていただいた3次元CADデータの成形性、製造性を自動解析して、設計変更が必要な箇所やリスク、その理由などをお知らせしています。金型を作り始める前に、後々起こり得る問題をあらかじめ修正できる。いわゆる「フロントローディング」です。それに対面での打ち合わせも必要ありませんので、その分の時間が短縮できます。

青木 御社の見積りシステムは何度も利用させていただいたことがありますが、数時間でメールでの回答があり、しかも解析結果もついていました。でも対面での打ち合わせなしでは、修正指示のやり取りなどが難しくないですか。

パン まずは、解析・見積りソフトProtoQuoteのビューワで修正点がパソコン上でビジュアル化できるので、遠隔でも修正点の説明が簡単にできます。設計や製品や技術面に関わることは、その画面を見ながら電話で、当社のエンジニアが直接対応します。

青木 電話でエンジニアの方に相談できるんですか! それは認識していませんでした。僕たちのように、小さいチームで商品化しようとしているところの多くは、金型のことをよく知らないんです。全ての企画が量産につながるわけではないので、機構設計の専門の人材は持てません。ですから、ずうずうしい話なのですが、「こういう作り方して大丈夫ですかね」とか、いろいろ相談できるといいなと。

パン ご遠慮なく、どんどん相談してください。完成レベルではなく、設計の途中段階でもいいですよ。われわれの仕組みを使っていただくには3次元CADデータが必要ですから、簡単な大きさや肉厚ぐらいを入れたデータをアップロードして、素材などを選んで見積り依頼してください。製品設計は行いませんが、機構部品の設計の難しいところなどは、どうすれば作れるの?と聞いていただければ相談に乗れますし、エンジニアから提案もできると思います。

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青木 御社としては、設計を全部分っている人からの依頼の方がうれしいのかなと思っていました。

パン 一般の金型屋さんや成形屋さんが見積りの提出に時間がかかるのは、正確な見積りを作るための解析や製造手法を考えるのに多くの労力がかかるからです。でもわれわれは大部分を独自のIT技術によって自動化しています。お客さまの中には、我々の見積りを、解析ツール代わりに利用している方もおられますよ(笑)。

青木 確かに樹脂成形シミュレーションツールは高額ですから、問題を具体的に指摘してもらえるのはありがたいです。まさにフロントローディングですね。

パン トライアルの見積りでもOKですし、どういう設計にすると金型代を安くできるかも、エンジニアに相談していただいて構わないですよ。

青木 そんな相談をしてもいいんですか!普通、安くするアイデアを聞き出すのは難しいですから、とても助かります。スタートアップの人の多くは、電気系やソフト系出身の人が多いので、御社のHPからダウンロードできる樹脂設計に関する資料もすごく勉強になります。

パン われわれは開発支援を目的とした小ロット&短納期対応の会社ですから、どんどん活用して、さらに新しい発想を膨らませて、面白い製品を作ってください。

青木 はい。プロトラブズのエンジニアの方に相談しながら、早速フロントローディング! させていただきます。

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提供:プロトラブズ合同会社
アイティメディア営業企画/制作:MONOist 編集部/掲載内容有効期限:2015年5月31日

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