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» 2015年05月18日 10時00分 UPDATE

IPCの主要規格書を日本語化:はんだ付け装置メーカーが国際的な品質標準規格の国内普及に取り組む理由

高品質・高精度のはんだ付け装置で世界的に知られるジャパンユニックスが、国際的な品質標準規格であるIPCの国内普及に乗り出す。装置メーカーである同社がIPCの普及を目指す背景には、日本の製造業が社内標準によって高めてきた品質を、海外の顧客により良く(効果的に)伝える手段を提供したいとの想いがある。

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 ジャパンユニックスは、そのはんだ付け装置によって既に国内外で高い評価を得ている。例えば、経済産業省が発行する「ものづくり白書」で、「国内のはんだ付けロボット市場で7割のシェアを有し、海外でも欧米、アジア地域に幅広く展開している。産業用ロボットの先端部にはんだ付けツールを装着したはんだ付けロボットは、大型はんだ付け自動設備(フロー槽やリフロー装置)と比較して消費電力が低く、小型で設置面積が小さく、さらに、細かい条件設定に優れていることからはんだ付けの品質の高さ、プログラミングや条件設定を変えることでさまざまな工程に対応できる汎用性の高さといったメリットがある」と紹介されるなど、高い技術力と国内・海外での活躍ぶりが紹介された。

 一方、海外の研究機関からも、その実力を証明する報告が出ている。英国の国立物理学研究所(NPL)が、2014年に実施したはんだ付け品質評価の調査報告によると、ジャパンユニックスの製品およびはんだ付け品質は、IPCが認定する最高の品質クラスとなる「クラス3」の評価を大きく上回る結果を残したという。

 ここで登場するIPCとは、電子機器業界、プリント基板設計・製造業者、電子機器製造企業の発展と安定に多大なる貢献をしてきたグローバルな製造業のための(非営利)業界団体だ。IPCが定める標準規格は、電子機器だけでなく、航空/宇宙、自動車、医療機器など幅広い業界のトップメーカーが採用しており、国や業界を超えた品質標準として認知されている。また米国国家規格協会(ANSI)にも標準開発組織として認定されており、エレクトロニクス産業で最も広く使用されている標準規格の1つだ。

 IPCは、製品カテゴリーによって3つの品質クラスに分類されている。ジャパンユニックスが認められたクラス3とは、航空/宇宙用の高性能エレクトロニクス機器の製造に適用可能な最高水準の品質クラスのことだ。

「高い品質」を海外顧客に認めてもらうために必要なもの

 IPCのクラス3認定を受けたジャパンユニックスはこのほど、IPCの規格書を日本国内で販売するための契約を締結した。その背景には、国内の製造業が、最終製品だけでなく中間生産品や主要部品を、海外顧客に供給する機会が増加しているという事実がある。

 これまで国内の製造業は、極めて高い要求水準にある自社規格によって、高品質の製品を生み出し、世界で活躍の場を広げてきた。しかし今後は、大企業だけでなく中小の製造業もグローバル化を進める必要があり、文化や習慣が異なるさまざまな国の顧客に対して製品を納入しなければならない。その場合、製造した製品が高品質であることを海外の顧客に説明するには、自社規格や国内独自の品質基準では理解してもらえない可能性が非常に高い。

 そこで活躍するのがIPCの標準規格だ。製造品質に関するグローバルスタンダードであるIPCを基準にすれば、海外顧客が自社製品の品質レベルを理解でき、結果、その海外顧客の品質要求に応えられる。しかしこれまで国内には、IPCの規格書を正式に取り扱う代理店が存在しておらず、日本語での規格書の入手が難しいためグローバルスタンダードから後れを取ることが懸念されていた。

IPC標準規格の構成 IPC標準規格の構成(クリックで拡大)

 そこでジャパンユニックスがIPCと独占販売契約を締結。規格書の最新版を日本語で提供することで、国内製造業のグローバル対応への貢献を目指す。加えて、これらの取り組みが自社技術のさらなる品質向上と発展に寄与するとも考えている。

 IPCには多数の規格書があるが、ジャパンユニックスでは核となる標準規格から日本語化を進めている。最も代表的な「IPC-A-600:プリント板の受け入れ」をはじめ、「IPC-A-610:電子組立品の許容基準」、「J-STD-001:はんだ付けされた電気および電子組立品に関する要求事項」が日本語で提供可能な状態にある。また、これらの日本語版も本国や他国から大きな後れを取らずに最新版のアップデートを進めていく予定。さらに、その他の規格の日本語化も検討中だ。

IPC標準規格の日本語版 IPC標準規格の日本語版。核となる3つの規格で用意されている

 またジャパンユニックスは、日本溶接協会が公認するマイクロソルダリング技術資格の取得を目的としたソルダリングスクールを定期的に行っている。今後IPCが認定するはんだ付け技術や受け入れ検査などのトレーニングも行っていく予定だ。

自動機を簡単にはんだ付け装置化できる製品を投入

 これまで定評のあった高い技術力に加えて、世界的な標準規格の提供という新たな展開で、より一層のブランドイメージ向上を目指すジャパンユニックスだが、新製品の投入準備も怠っていない。

 2015年4月から、はんだ付けの前後工程の総合高速実装を可能にした「フラッシュレーザーはんだ付けシステム」、レーザースポット径とはんだ供給方向の可変機能を搭載した「マルチφレーザーはんだ付けシステム」、新開発の汎用自動はんだ付けユニット「USP5」などを販売する。

 これらの中でもUSP5では、同社の高品質なはんだ付けノウハウを結集した核となる製品機能のみを提供する。自動はんだ付けに必要なコントローラー、はんだ付けヘッド、はんだ送り装置といった基本ユニットから構成され、自動機を簡単にはんだ付け装置化できるという画期的機能を特徴とする。インライン、セル生産などさまざまな用途を想定しており、各装置に簡単に接続できる。グローバル生産を想定し、コントローラーは多言語で表示操作でき、異電圧仕様にも対応している。

汎用自動はんだ付けユニット「USP5」のはんだ付けコントローラ汎用自動はんだ付けユニット「USP5」のはんだ付けコントローラ汎用自動はんだ付けユニット「USP5」のはんだ付けコントローラ 汎用自動はんだ付けユニット「USP5」を構成する3種類の基本ユニット,汎用自動はんだ付けユニット「USP5」を構成する3種類の基本ユニット。左から、はんだ付けコントローラー、はんだ付けヘッド、はんだ送り装置(クリックで拡大)

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提供:株式会社ジャパンユニックス
アイティメディア営業企画/制作:MONOist 編集部/掲載内容有効期限:2015年6月17日

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ジャパンユニックスは、エレクトロニクス製造・実装技術展「インターネプコン ジャパン」において、はんだ付けの前後工程の総合高速実装を可能にしたフラッシュレーザーはんだ付けシステムやンプル&高性能なロボット化ユニットで簡単にはんだ付けロボット化を可能にする新型汎用はんだ付けキットなどを出展した。

ジャパンユニックスは、はんだ付け速度を従来の2倍に高速化したレーザーはんだ付けロボット「UNIX-FSシリーズ」や、レーザー照射径を可変にすることで作業効率を高められる「マルチφレーザー」などを「ネプコンジャパン2014」で公開した。生産性を高められるこれらの新製品により、リフロー装置の置き換えを狙う。

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