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» 2015年07月15日 10時00分 UPDATE

フォーラムエンジニアリング活用事例(1):設計の中核に外部エンジニアを――技術者の新しい働き方/明電舎

働き盛りの20代後半〜40代エンジニアが「失われた10年」で不足する中、モノづくりの中核となる世代の確保に新たな手法を採り入れ始めている。フォーラムエンジニアリングの技術者派遣を活用して“技術者の新しい働き方”を積極的に導入している明電舎に話を聞いた。

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 昨今、優秀な技術者の確保が非常に厳しくなっている。特に「失われた10年」といわれる1990年代前半から2000年代前半の景気低迷期に新卒採用を抑えた製造業は、ここにきてモノづくりの中核となるべき20代後半〜40代前半の層が非常に手薄になってきているのだ。

 過去長きにわたり新卒定期採用によって技術者を設計の現場へ安定送出してきた製造業だが、その方程式が崩れかけている今、モノづくりの変革とともに技術者の働き方(雇用)も見直していかなければならない……。そこに早くから気付いた企業では、新たな雇用手法を現場に採り入れ始めている。創業118年、日本の社会インフラをモノづくりで支え続けてきた老舗メーカーの明電舎も、そんな“新しい働き方”を積極的に導入している企業だ。

photo 明電舎 太田事業所
大型発電機や発電装置、動力計測システム、制御装置、誘導加熱装置などを生産する

モノづくりの中核となる世代が不足

 「現場で中心的に動いてもらう世代の技術者が圧倒的に不足してきている」――。明電舎 回転機システム工場 設計部の上村望部長は、製造業の現状について切実に語る。

 上村部長が指揮する設計部が手掛けるのは、電動機や発電機といった創業以来製作している同社の主力製品。質量で約1トンから最大で200トン級の超大型のものまでその製品スケールもさまざまだ。


photo   タービン駆動発電機
photo   エンジン駆動発電機


 そんな同社の基幹部門ともいうべき設計部では、15年ほど前から外部エンジニアをプロジェクトの中心メンバーとして積極的に登用している。

 「以前から協力会社経由で少人数が入ってきたりはしていたが、設計部はほとんどがプロパーという状況だった。それがいまでは設計部内の約3分の1が外部エンジニアとなっている。一番の理由は“失われた10年”で手薄になった世代の補強。それをしていかないと、技術の継承ができなくなる」(上村部長)。

「失われた10年」を補う貴重な戦力

photo 明電舎 設計部に勤務するフォーラムエンジニアリングの青柳雅英さん

 その上村部長が、いま期待を寄せているのが、フォーラムエンジニアリングから派遣されてきた青柳雅英さんだ。

 青柳さんは国立電気通信大学を卒業後2006年にフォーラムエンジニアリングに新卒で正社員採用。すぐに大手光学機器メーカーでプロジェクターや監視カメラの品質評価業務に携わった。このメーカーではリーマンショック後にほとんどの派遣社員が契約を打ち切られ、青柳さんも例外ではなかったが「他の派遣会社の人たちは戦々恐々としていたが、自分は正社員採用のフォーラムエンジニアリングだったので不安はまったくなかった」(青柳さん)という。

 2社目となる明電舎に派遣されたのは2009年からで、現在は上村部長の下で発電機・電動機の設計に従事している。

 現在31歳の青柳さんはエンジニアとして精力的に働ける世代。「失われた10年」を補う貴重な戦力だ。回転機(発電機や電動機)の設計は電気と機械に分かれて行われるが、青柳さんは電気の方を担当している。設計の基本的な流れは

< (基本設計):概念設計→(構造設計):具現化・詳細設計 >

となるが、最初に機能や仕様を設計する「基本設計」という要職を任されている。

 「基本設計は最初に入ってくる仕様を読み込んで理解し、それに見合った性能を出す設計を行う。特に青柳さんの職務は、設計とは言っても図面はほとんど書かずに、数値を導き出してそのデータを次の設計部門に渡す。マニュアル化しづらくセンスが要求されるため“人”が重要になる」(上村部長)。

 設計として最初のスタートとなる部署だけに、ここで設計を間違えると製品全体および工場全体に影響が出かねないため、数字1つにも緊張感を持つ必要がある。そんな現在の職務に青柳さんも大きなやりがいを感じているという。

 「お客さま仕様を満たす機械を作る設計の最初の工程で、無理のない体格や構成などを決める要職です。現在は照査作業を多く任されていて、その他にも見積り業務、課内の改善活動などのリーダー、お客さま問い合せ対応などさまざまな業務を任されており、責任感とともにやりがいを感じています」(青柳さん)。

優秀な外部エンジニアはプロパー化していく

 要職だけに教育も難しく、もともとはプロパーにしか任せていない純血主義の部門だったと、上村部長は以前を振り返る。また、「全てここから始まる」という設計の中核部署であるため、そこを外部エンジニアに託すということに社内でも少なからず抵抗や批判もあったという。

 「基本設計はある意味、台数をこなす設計であり、業務速度の維持が必要。正確かつスピーディーな仕事が求められるため、もともとはプロパーしかできないと思っていた。だが青柳さんは前向きでスピード感があり、その点を高く評価している。また、プロパーは自社の従来のやり方しか知らない場合が多いが、複数企業での就業経験を持つ外部エンジニアを入れることで、他社・他業種における業務遂行の方法など異なる知識や手法が入ってくることは刺激になる。将来的には青柳さんをプロパーとして受け入れることも考えている」(上村部長)。

 派遣元のフォーラムエンジニアリングとしては優秀な技術者を失うことになるわけだが、同社によると派遣者本人と受け入れ先双方の希望があれば、承諾するケースも少なくないという。

 働き盛りの中核世代が少ない中で、良い人財を定常的に確保するのが難しくなっている。外部エンジニアを積極的に自社の中心メンバーとして受け入れて活用し、中核世代を補強するとともにその中から優秀な人財を見つけて自社に残ってもらうというのは、これからのモノづくり人財確保の1つの手法になってくるのかもしれない。

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提供:株式会社フォーラムエンジニアリング
アイティメディア営業企画/制作:MONOist 編集部/掲載内容有効期限:2015年8月14日