生産設備の立ち上げ期間を削減できる事前検証ソフトウェアを開発製造IT導入事例

シーイーシーは、日産自動車と共同で、生産設備のインタフェース信号を仮想環境で検証するソフトウェア「Sequence-Eye」を開発した。同ソフトウェアを活用することで、実機がなくても正しい稼働情報・品質情報が事前検証できるという。

» 2015年07月31日 09時00分 公開
[MONOist]

 シーイーシーは2015年6月2日、生産設備のインタフェース信号を仮想環境で検証するソフトウェア「Sequence-Eye(シーケンスアイ)」の提供を開始すると発表した。同ソフトウェアを活用することで、生産設備導入時に実機がなくても、設備インタフェース信号や設定パラメーターの不具合有無の検証が可能になるという。

 Sequence-Eyeは、同社が日産自動車と2014年8月から共同で開発を進めてきた事前検証ソフトウェアとなる。日産自動車パワートレイン工場で検証を重ねた結果、設備導入時の手戻り原因となるI/O(入出力)の設定ミスや仕様書の考慮漏れ防止に高い効果が実証され、今回製品化された。

 従来、工場での設備導入時に情報システムや他設備とつながる設備の動作ログやステータスを確認する場合には、現地に実機を準備して検証する必要があった。同ソフトウェアでは、信号キャプチャー機能により、実機がなくても正しい稼働情報・品質情報が事前検証できるため、生産設備の立ち上げ期間を従来の2分の1に削減できるという。

 また、情報システムと設備間の動作シナリオを自動検証するシナリオ実行機能を搭載。検証結果をタイミングチャートで確認するなど、業務の効率化が可能になるとしている。

 標準価格は27万8000円からで、三菱電機・オムロン製のPLCと、ファナック製の工作機械に対応している。同社では今後、順次対応メーカーを拡充していく予定だ。

photo Sequence-Eyeの特長
photo Sequence-Eyeシステム構成(イメージ)

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