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» 2015年08月27日 10時00分 UPDATE

モノだけじゃない! 日本のモノづくり(6):カラーLED照明がIoTに?「Hue(ヒュー)」がつなぐ無限の可能性

家庭のWi-Fiにつないで、アプリで操作できるLED照明システム「Philips Hue」。“照明で生活シーンを演出する楽しさ”を提案しているこの話題の商品は、インターネットにつながることでさらなる可能性をもたらす。家庭内IoTを具現化するHueの魅力を探ってみた。

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 モノづくりを支援するプロトラブズが、日本の未来を担うクリエイティブなモノづくりを追う連載「モノだけじゃない! 日本のモノづくり」。今回、プロトラブズ社長のトーマス・パン氏は、株式会社フィリップス エレクトロニクス ジャパン ライティング事業部 マーケティング部 部長の久保徳次氏と対談。フィリップスの「Hue」という名の照明器具は、生活をどう変えるのだろうか。

 「Philips Hue」は、生活シーンを照明で演出する楽しさを提案している。しかし、ただ「楽しい」とか「ムーディー」だけにはとどまらない。インターネットにつなぐことによって、照明の「照らす」という機能にさまざまな意味が付加され、他の機器と連動することで可能性はどこまでも広がっていく。

photo LED照明システム「Philips Hue」

照明の「色」を変えて、生活シーンを楽しむというコンセプト

(以下、敬称略)

パン まずHueはどういうものか、簡単に教えていただけますか。

久保 一言でいえば、ご家庭のWi-Fiにつないで、アプリで操作できるLED照明システムです。HueのLED電球は約1677万色の色を再現することができ、無料の専用アプリをダウンロードして、スマートフォンやタブレット端末から明るさや色を自由にコントロールできます。専用アプリには、「くつろぐ」、「本を読む」、「集中する」、「やる気を出す」という4つのライトレシピが登録されていますし、色鉛筆の画面からそれぞれの電球の色を個別に設定したり、思い出の写真をアプリに取り込んでお気に入りの設定を“シーン”として保存したりすることもできます。専用アプリで一度にコントロールできる電球の数は、最大50個です。

photo 株式会社フィリップス エレクトロニクス ジャパン ライティング事業部 マーケティング部 部長の久保徳次氏

パン フィリップスは、老舗の電球のメーカーとして良く知られていますが、この商品を作るために必要なカラーLEDの要素技術はすでに確立されていたのでしょうか? また、どのようなシーンや場所で使用することを念頭に開発したのでしょうか。

久保 実は、スタジアムや屋外の演出照明の分野では、2001年ごろからLEDの色を生かした照明を手掛けています。ドイツのサッカースタジアム「アリアンツ・アレーナ」や、チェルシーFCのホームスタジアム「スタンフォード・ブリッジ」、日本では東京ビッグサイトや横浜のランドマークタワーなどで採用いただいています。

 Hueは、家庭でも照明の色を楽しんでいただこうというコンセプトです。要素技術があったので、企画から約1年で販売することができました。

電池が要らない「Hue Tap Switch」

パン 今年6月にはボタンを押すだけで登録したお気に入りのシーンを再現できる「Hue Tap Switch(ヒュー タップ スイッチ)」の販売を開始されました。スマホのアプリで全て自由自在に色のコンビネーションをコントロールできるのに、なぜスイッチを作ったのでしょう?

photo Philips Hueを操作できる照明スイッチ「Hue Tap Switch」

久保 操作がスマートフォンやタブレット端末だけでは、やはり不便なこともあります。Hue Tap Switchには4つのシーンを登録しておくことができますが、通常使う照明の設定はワンタッチで変えられたら便利ですよね。Hueは今のところ、喫茶店を始めとする店舗で使われていることが多く、Hue Tap SwitchはHueユーザーの方にとても好評です。

パン Hue Tap Switchに採用されている「キネティック駆動」とは?

久保 電池が不要で、ボタンを押した力自体で発電する仕組みです。その電流を使って、一瞬で信号を送っています。

パン 家庭にあるリモコン類は、みんな電池が必要ですよね。キネティック駆動は新たに開発された技術なのですか?

久保 技術自体は既にあったものです。私が個人的に調べた限りでは、宇宙ロケットの中で使うスイッチなど、特殊用途での活用はあるようですが、家庭用の一般的な照明スイッチとしては、おそらく初めてだと思います。

パン ロケットで使っていたものを家庭に応用したというのは画期的ですね。では、家庭用でありながら、LED電球1個の明るさを600ルーメンにしたのには、どんな理由があるのですか?

photo プロトラブズ社長のトーマス・パン氏

久保 600ルーメンは、白熱電球50ワット相当です。Hueのスターターセットには、使用に必要なブリッジやケーブルなどと、LED電球3個がセットになっています。ペンダント照明の電球としては十分な明るさだと考えています。そのため、部屋の雰囲気を変えるために、シーリングライトからペンダントライトに変えるときには、Hueは最適だと思います。

インターネットにつなぐことに意味がある

パン Hueが持つ魅力や可能性を考える上で、「インターネット」はひとつのキーになりそうですね。

久保 そもそもHueの開発のきっかけは、「照明をインターネットにつなげたらいいのではないか」という発想でした。LED電球には半導体が入っているので、チップそれぞれに付与されたIPアドレスに、信号を送ることで多彩なコントロールができるのです。

パン 今盛んに取り上げられている「IoT」ということですね。

久保 そうですね。ただ、欧米で2012年10月、日本で2013年9月にHueを発表した時点では、「IoT」という言葉はまだ一般的には使われていませんでした。言葉が普及する前のIoT製品ということになりますが、インターネットにつながることに大きな意味があると思っています。インターネット経由で外出先からコントロールすることも可能ですし、LED側からも送信できますから、各部屋の使用状況などのデータを管理することもできます。

パン インターネットにつながる照明は、私たちの生活にどのような可能性を広げると思いますか。

久保 一つはヘルスケア系の可能性があると考えています。朝は目覚めのいい照明、夜は眠りにつきやすい照明にするとか、IoTでは一般的になっている生態認証や音声認識と連動するアプリも開発されています。APIを公開していて、家電や照明器具のメーカーもHueを商品に組み込むことができるので、耳の不自由な方のために、ドアホンが鳴ると点灯する商品なども販売されています。

 またサードパーティのアプリは既に300種類ぐらい開発されています。例えば人気のある「Hue Disco」というアプリは、音に反応してランダムに色が変わったりフラッシュしたりします。天気予報と連動して、雨の予報の日には電球が青になるというサービス、スマートフォンのGPSを活用して、例えばご主人が1.5キロまで近付くと赤く点灯するというアプリなどもあり、単なる照明だけでなく無限に広がると思います。

パン ご主人が近付くと……というのは面白いですね。会社であれば、「社長が近付くと照明の色が微妙に変化する」などという使い方もできそうですね(笑)

久保 声のトーンで営業トークのウソが分かるアプリもありますよ。

パン いいですね。照明というとハードウェアというイメージでしたが、まさにIoTですね。

久保 Hueを中核にして、各社の得意分野を生かし、例えば空調、テレビ、ゲーム機など、いろいろな商品が相乗りしたり、アプリが増えたりすることで、家庭内のIoTやHEMSが広がっていけばいいと思っています。

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提供:プロトラブズ合同会社
アイティメディア営業企画/制作:MONOist 編集部/掲載内容有効期限:2015年9月26日

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