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» 2015年09月10日 10時00分 UPDATE

いまさら聞けない 電装部品入門(21):スマートエントリーがあれば鍵を開けなくてもクルマに入れる!? (1/4)

携帯キーを身に付けている状態で車両に近づくだけでドアの開錠を行えるスマートエントリー。極めて利便性の高い電装部品だが、無線を用いていることによる使用上の注意点もある。

[山本照久(カーライフプロデューサー),MONOist]

スマートエントリーも軽自動車に標準装備される時代に

 クルーズコントロールと同様に、高級車の装備の代名詞的な存在だったスマートエントリー※)ですが、今や軽自動車でも標準装備が主流になっています。

※)各社呼称が異なりますが、このシステムを表現する際に最も一般的に使用されているため、ここではスマートエントリーで統一します。

 非常に便利なシステムですが、正しい知識が無ければ不安を感じてしまうこともあるシステムです。

 基本的な仕組みはもちろんですが、スマートエントリーを使用するに当たって最低限知っておかなければいけないことも含めて説明していきましょう。

自動車キーの歴史

 スマートエントリーが登場するまで、車のドアを開錠/施錠する際のシステムとして活躍していたのはキーレスエントリーです。

メカキー一体型キーレスリモコン メカキー一体型キーレスリモコン

 今さら説明するまでもないと思いますが、キーレスエントリー用リモコン(メカキー一体型もあり)の開錠ボタンを押せば車の全ドアが開錠し、施錠ボタンを押せば車の全ドアが施錠します。

 キーレスエントリーの前であれば、メカキーを運転席ドアのキーシリンダーに挿し込んで開ければ全てのドアの開錠/施錠を一括で行える統合制御が便利機能として普及しました。

 さらにもっとさかのぼると、全ドア統合制御は存在せず、運転席を施錠する前に他のドアを室内側から手動で閉めておき、最後に運転席を施錠するというのが基本的な操作方法でした。後部ドアなどは、ドアを開けた状態でロックノブを閉め側に操作しておき、その状態でドアを閉めることで、ドライバーによる室内側からの面倒な施錠操作を省略するといったノウハウもありましたね。

 今回取り上げるスマートエントリーの代表的なケースでは、ドアの開錠に特別な操作は何も必要ありません(一部車種除く)。

 スマートキーと呼ばれる携帯キーを身に付けている状態で車両に近づくか、ドアのアウターハンドルに触れるだけで開錠します。

 開錠時はピピっという作動音と共にハザードランプが点滅し、使用者へのアンサーバックを行います(アンサーバックの作動は標準になっていますが、一般的にはカスタマイズで音を消したりできます)。

 施錠については、車両から離れるだけで施錠するケースと、ハンドル近辺に設置されているボタンを押したり触れたりするケースなどさまざまなパターンがあります。

運転席側アウターハンドルとスマートキーの例 運転席側アウターハンドルとスマートキーの例

 究極は近づくだけ/離れるだけで開錠/施錠ができると便利は便利なのですが、施錠時については大半の人が

「本当に閉まっているのかな……」

という不安感に襲われます。

 かといって近づいてしまうと開錠してしまうため、1人で真偽を確かめるのは難しかったりします。

 こういった事情もあり、個人的なイメージではありますが、施錠時はボタンを押して意識的な施錠動作が求められることが主流になってきていると感じています(精神的に安心)。

 スマートエントリーは開錠/施錠だけでなく、エンジン始動時も作動します。

 車内LFアンテナにより、車内に登録されたスマートキーが存在することを認識していれば、メカキーをキーシリンダーに挿し込まなくてもエンジンを始動することができます。

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