グローバル展開の製造業向けソリューションを発売、IoT活用でQCDRを最適化製造ITニュース

日立製作所は、IoT技術で製造業のバリューチェーンをデータでつなぎ、モノづくりの品質・コスト・納期・リスクを最適化する「Hitachi Total Supply Chain Management Solution/IoT」を発売した。

» 2015年11月11日 09時00分 公開
[MONOist]

 日立製作所は2015年10月26日、IoT(モノのインターネット)技術でバリューチェーン全体をデータでつなぎ、モノづくりに関する品質・コスト・納期・リスク(QCDR)全体を最適化する「Hitachi Total Supply Chain Management Solution/IoT」を発売した。グローバルに事業を展開する製造業向けとなる。

 同ソリューションは、経営管理、設計、製造、サプライチェーンマネジメント(SCM)などの各業務システムをクラウド経由で相互に連携させることが可能。これにより、グローバルに分散する拠点間で、設計や製造設備、部品在庫の状況などに関する情報をリアルタイムに共有し、一体的な生産管理が可能になるという。

 近年、自動車製造業などグローバルに事業を展開する企業では、企業内やサプライヤーの人(Man)/設備(Machine)/部品・原材料(Material)の3Mを可視化し、QCDRを向上することが課題とされている。同ソリューションは、例えば製品回収が必要となった場合に、工場内に蓄積した3Mに関するトレーサビリティ情報からその影響範囲を特定し、経営への影響を最小限に抑制できる。メーカーだけでなく、サプライヤーまで情報の連携範囲を広げることで、バリューチェーン全体での影響範囲を最小限にとどめることも可能だという。

 さらに、特定拠点の設備の稼働状況に異常があった場合には、設備の稼働を管理するシステムに異常を通知し、保全システムにメンテナンスの実行を指示するなど、機器の故障に伴う納期遅延や製品品質の低下を抑止できる。

 提供開始は2016年1月4日から。価格は個別見積もりとなる。

photo 「Hitachi Total Supply Chain Management Solution」の構成イメージ

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