ESP8266を使って、Webブラウザ経由でマイコンを制御するWi-Fiモジュール「ESP8266」で始めるIoT DIY(5)(2/4 ページ)

» 2015年11月12日 07時00分 公開
[今岡通博MONOist]

ATコマンドモード

 次の図はATコマンドを使ったESP8266の制御、いわば「ATコマンドモード」に対応する配線です。

photo ATコマンドモードの配線図

 このモードだと、USBシリアル変換モジュールのUART信号はESP8266とだけつながっていますので、PC側からターミナルエミュレータでESP8266をATコマンドで操作する際にはこの配線とする必要があります。

 どうしてもマイコン側からの制御がうまくいかない場合は、このモードに戻ってESP8266が正常に動作しているか確認してください。これによりマイコンの問題かESP8266自体の問題か不具合の所在を切り分けることができます。

書き込みモード

 この「書き込みモード」は、USBシリアル変換モジュールを介してPCからバイナリコード(マイコンで実行されるコード)をLPC1114のフラッシュメモリに書き込む際の配線です。

photo 書き込みモードの配線図

 USBシリアル変換モジュールのRXDがLPC1114のTXDに、またUSBシリアル変換モジュールのTXDがLPC1114のRXDにつながっています。このモードではこれらのUART信号はESP8266をバイパスした形になります。

 実際にバイナリコードを書き込むためには、マイコンのリセットピンとISPピンの配線が必要ですが、詳細は筆者が以前に書いたこちら(mbedではじめるARMマイコン開発入門:クラウド開発環境「mbed」の使い方とターゲットマイコンへの書き込み)を参考にしてください。

モニターモード

 最後がマイコンとESP8266間の通信をモニターする「モニターモード」の配線です。

photo モニターモードの配線図

 このモードでは、USBシリアル変換モジュールのRXDがESP8266のTXDに接続されていますので、ESP8266がマイコンに送っているシリアルデータをモニターすることができます。逆にUSBシリアル変換モジュールのRXDをESP8266のRXDに接続すると、マイコンがESP8266に送っているデータがモニターすることができます。

 もし送受信を同時にモニターしたいのであれば、シリアル変換モジュールを2台用意するか、電気的にこれが可能になるように外付け回路が必要になります。ですが、ESP8266の送信したデータをモニターしているだけで大抵の現象は把握できますので、本稿に掲載している通信ログも特に断りがない場合は、ESP8266の送信ポートをモニターしたものです。

 次の図はLPC1114FN28のピンアサイン図です。上記紹介した図では特に電源などの記載はありませんでしたが、この図を参考に電源を接続してください。これらをブレッドボードに実装すると写真のようになります(写真はモニターモードの配線)。

LPC1114FN28のピンアサイン図 LPC1114FN28のピンアサイン図
ブレッドボードへの実装例 ブレッドボードへの実装例(モニターモード時)

関連キーワード

マイコン 関連 | IoT | mbed | 開発環境 | M2M


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.