世界初となるスーパーグロス・カーボンナノチューブの量産工場が稼働工場ニュース

新エネルギー・産業技術総合開発機構は、日本ゼオンがスーパーグロース・カーボンナノチューブ(SGCNT)の量産工場を徳山工場内に建設し、稼働を開始したと発表した。

» 2015年11月20日 07時00分 公開
[MONOist]

 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は2015年11月4日、日本ゼオンがスーパーグロース・カーボンナノチューブ(SGCNT)の量産工場を建設し、稼働を開始したと発表した。

 SGCNTは、NEDOプロジェクトの成果を基に、産業技術総合研究所(産総研)が開発した、スーパーグロース(SG)法を用いたカーボンナノチューブ(CNT)となる。従来のCNTに比べ、高アスペクト比、高純度、大表面積などの特長を持ち、高性能キャパシタ、高機能ゴム材料、高熱導電材料などの新機能性素材や、次世代デバイスへの応用が期待される。またSG法は、従来のCNT合成法より高速で大量の合成が可能だという。

 産総研と日本ゼオンは、2006年度よりCNTの量産技術開発を進め、2011年から量産実証プラントでのサンプル提供を行ってきた。今回日本ゼオンでは、同プラントで得た技術を活用し、世界初になるというSGCNTの量産工場を同社の徳山工場(山口県徳山市)内に建設した。

 同工場の稼働により、エネルギーやエレクトロニクス、機能材料、構造材料などの分野で、今後はSGCNTを用いた新たな複合素材や用途の展開が想定されるという。

photo 完成したスーパーグロース・カーボンナノチューブの量産工場
photo スーパーグロース・カーボンナノチューブの合成法

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