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» 2015年11月24日 11時00分 UPDATE

自動運転技術:自動運転で「所有から利用へ」が本格化? (1/3)

2015年11月8日に閉幕した東京モーターショーでは、次世代小型モビリティやパーソナルモビリティの試乗もあり、出展各社の取り組みは非常に興味深かった。大手自動車メーカー各社とも、自動車の電動化もまた避けて通れない道として認識されているが、象徴的なところでは、走りを追求したホンダの「CIVIC TYPE R」、ロータリーエンジン搭載のコンセプトモデル「Mazda RX-Vision」など内燃式エンジンによる自動車の魅力も再訴求されている。

[矢野経済研究所 ICTユニット]
矢野経済研究所 ICTユニット

 2015年11月8日に閉幕した東京モーターショーでは、次世代小型モビリティやパーソナルモビリティの試乗もあり、出展各社の取り組みは非常に興味深かった。大手自動車メーカー各社とも、自動車の電動化もまた避けて通れない道として認識されているが、象徴的なところでは、走りを追求したホンダの「CIVIC TYPE R」、ロータリーエンジン搭載のコンセプトモデル「Mazda RX-Vision」など内燃式エンジンによる自動車の魅力も再訴求されている。

 自動車の解説は各専門メディアに譲るとし、ここでは、自動運転に関してあらためて考察してみる。

 トヨタ自動車は、これまで自動運転に対して慎重な姿勢を保っていたが、モーターショーでは、車、道路(インフラ)、人、その他の移動体が統合的に連携するMobility Teammate Conceptを提唱している。車両側ではLiDARやミリ波レーダーなどが周辺車両や障害物を検知、自車位置を高精度地図情報と照合し、車間距離を維持し、精密なレーンチェンジや合流の実証実験を行っている。そして、ITS Connectでは、交差点に設置されたカメラ類やセンサ類が周辺の車両や歩行者を検知し、車側に伝えることで、車載センサだけでは補足しきれない範囲もカバーし、これらが連携することで、安全な自動運転の実現を目指している。

信号機に取り付けられたセンサーが自動車に対向車や歩行者の存在を警告 信号機に取り付けられたセンサーが自動車に対向車や歩行者の存在を警告(トヨタ自動車広報資料)

 本田技研工業は、自動ブレーキや車線維持などの「ホンダセンシング」の搭載車種を拡大するのに続き、2020年をめどにこれらの技術を基にして、高速道路での車線変更など自動運転機能の市販車への搭載を目指している。自動車に加え、二輪車から航空機まで展開するホンダブースの展示内容は、パーソナルモビリティから発電機まで多彩なものになっていた。

FCV「CLARITY FUEL CELL(クラリティ フューエル セル)」は、1回の充填(充填時間は3分)で700kmとガソリン車並みの航続距離を可能にし、走る電源としての展開も視野に FCV「CLARITY FUEL CELL(クラリティ フューエル セル)」は、1回の充填(充填時間は3分)で700kmとガソリン車並みの航続距離を可能にし、走る電源としての展開も視野に(本田技研工業広報資料)

 日産自動車では、2016年末にも高速道路上での自動運転「パイロットドライブ1.0」導入を表明しており、運転の自動化に対して積極的に取り組んでいる。既にEVリーフをベースとした実験車両による公道テストも開始している。

NISSAN iDS Conceptでは、運転者は、自分で運転するマニュアルモード、ステアリングを格納して自動運転に任せるパイロットモードを利用場面によって選択できる NISSAN iDS Conceptでは、運転者は、自分で運転するマニュアルモード、ステアリングを格納して自動運転に任せるパイロットモードを利用場面によって選択できる(日産自動車広報資料)

 以前、堀江貴文(ホリエモン)氏が、移動は、自分では運転せずに常にタクシーを利用すると言っていた。タクシーの中であれば、仕事ができるからだそうだ。筆者自身は、彼ほど忙しくはないし、時間当たりのバリューも高いわけではないが、自動運転で移動中に食事を済ませたり、本を読んだりできれば便利だろうと思う。実際、アメリカでは、運転しながらの飲食が事故原因の上位にある(後述)。

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