新型「プリウス」から始まる、TNGAの「もっといいクルマづくり」に向けた挑戦車両デザイン(2/2 ページ)

» 2015年12月10日 06時00分 公開
[齊藤由希MONOist]
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新型「プリウス」は「装備がいいので値上がりも納得」

 豊島氏は新型プリウスで目指した「4つのFUN」、かっこいい/走りがいい/燃費がいい/装備がいいについて紹介した。

新型「プリウス」の4つのFUN 新型「プリウス」の4つのFUN (クリックして拡大) 出典:トヨタ自動車

 「かっこいい」は低重心化で実現した。3代目プリウスと比較してフロントエンド先端を70mm、全高を20mm、リアエンドを55mm、それぞれ下げた「精悍なボディーフォルム」(同氏)によるものだ。低全高と、居住空間や荷室の広さを両立させた。プリウスを横から見た外観の特徴である「トライアングルシルエット」のルーフ頂点を前方に移動させて空気抵抗を減らし、空気抵抗係数(Cd値)は3代目プリウスの0.25に対して0.24を達成した。

精悍なボディーフォルムを実現広い居住空間を確保 精悍なボディーフォルムを実現(左)し広い居住空間も確保した(右) (クリックして拡大) 出典:トヨタ自動車

 「走りがいい」は、乗った時の車内の静粛性や、スムーズな発進と停止、ワインディングでの軽やかさ、高速道路での安心感など、さまざまな場面で走行性能を高めた。「燃費がいい」は言うまでもなく、最も燃費の良好な「Eグレード」で達成した40.8km/l(JC08モード)だ。

 「装備がいい」は標準装備の充実を指す。全車で標準装備としたのが、フロント/リヤのLEDランプと、速度やハイブリッドシステムの動作状態などを表示する4.2インチのカラーTFTモニターを用いるセンターメーターだ。

 また、上位の「Aグレード」では、運転支援システム「Toyota Safety Sense P」や、駐車など低速走行時の障害物を検知する「インテリジェントクリアランスソナー」、駐車を支援する「シンプルインテリジェントパーキングアシスト」、カラー表示のヘッドアップディスプレイを標準装備とした。

各グレードの価格TFTツインメーター「Aグレード」の標準装備 装備を充実させたことで「値上がり分も納得」 (クリックして拡大) 出典:トヨタ自動車

 「これだけ装備がいいなら(3代目プリウスから)値上がりした分も納得がいくと、お客さまから聞いている」と車両価格と装備でバランスが取れていることに言及した。

乗れば分かる、乗らないと分からない

 トヨタ販売店での新型プリウスの試乗は、2016年1月9日から全国でスタートする。トヨタマーケティングジャパンは、試乗の感想やデータを「視える化」するWebサイト「Prius I.D.」を2016年1月下旬から公開する。新型プリウスに乗った感想を分かりやすく伝え、販売店での試乗を促す取り組みだ。

 同サイトでは、人工知能が試乗のアンケート結果をネガティブな内容とポジティブなものに分類し、ビッグデータとして表示するという。地域ごとの好みの傾向なども閲覧できるようにする。試乗した人の生の声で、新型プリウスへの関心を高める。

 発売日の2015年12月9日からは、一般ユーザーに先駆けて新型プリウスに試乗した34人の感想が映像で公開されている。

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