レクサスの最高峰クーペは「LC500」、フロントミッドシップで奥深い走りを実現デトロイトモーターショー2016(1/2 ページ)

トヨタ自動車は、「北米国際自動車ショー2016」で、レクサスブランドのフラッグシップクーペ「LC500」を発表した。デザインスタディモデル「LF-LC」をベースに、新開発のFRプラットフォームを組み合わせた車両となっている。

» 2016年01月12日 14時00分 公開
[朴尚洙MONOist]

 トヨタ自動車は2016年1月11日(米国時間)、「北米国際自動車ショー2016」(一般公開日:2016年1月16〜24日、米国ミシガン州デトロイト)において、レクサスブランドのフラッグシップクーペ「LC500」を発表した。2012年の同ショーで公開したデザインスタディモデル「LF-LC」をベースに、新開発のFRプラットフォームを組み合わせた車両となっている。国内発売は2017年春ごろの予定だ。

レクサスブランドのフラッグシップクーペ「LC500」 レクサスブランドのフラッグシップクーペ「LC500」(クリックで拡大) 出典:トヨタ自動車
「LC500」のベースになった「LF-LC」 「LC500」のベースになった「LF-LC」(クリックで拡大) 出典:トヨタ自動車
「LC500」のフロントフェイス「LC500」のサイドビュー「LC500」のリヤビュー 「LC500」のフロントフェイス(左)、サイドビュー(中央)、リヤビュー(右)(クリックで拡大) 出典:トヨタ自動車
「LC500」の内装「LC500」の内装 「LC500」の内装(クリックで拡大) 出典:トヨタ自動車

 LC500は、次世代のレクサスを象徴するクーペを実現するために、クルマの骨格であるFRプラットフォームを新開発した。低重心かつ前後重量配分などの慣性諸元を作り込み、エンジンの重心が前輪軸よりも後方にあるフロントミッドシップのレイアウトになっている。高剛性ボディ、新開発のマルチリンク式サスペンション、炭素繊維強化樹脂素材などを活用した軽量化によって、「『より鋭く、より優雅に』をキーワードに、すっきりとして奥深い走りの実現を目指した」(同社)という。

 外形寸法は全長4760×全幅1920×全高1345mmで、ホイールベースは2870mm。同じ“L”を冠するフラッグシップセダンの「LS」の全長5090×全幅1875×全高1475mm、ホイールベース2970mmと比べると、全幅を除いて一回り小さい。後席の快適性を重視したLSと比べて、LC500は前方の運転席に乗車するドライバーの快適性を重視しており、乗員数の表記も4人乗りのスポーツカーで一般的な2人+2人となっている。

 エンジンは「RC F」や「GS F」などのレクサス“F”モデルと同じV型8気筒5.0l(リットル)エンジン「2UR-GSE」を継承。トランスミッションは、従来のレクサス“F”モデルが8速ATだったところを新開発の10速ATに変更している。この10速ATは「シフトチェンジの際の心地良いフィードバックと、切れ味の良い変速を実現した」(同社)という。構成部品のアルミニウム化による大幅な軽量化と部品の小型化を行い、アクセルやブレーキ、車両に掛かるG(重力加速度)からドライバーの意図を読み取り、最適なギヤを選択する新制御も採用した。

「LC500」のパワートレイン車両への搭載イメージ 「LC500」のパワートレイン(左)と車両への搭載イメージ(右)(クリックで拡大) 出典:トヨタ自動車

 新開発プラットフォームでは、新たに開発したMichelin(ミシュラン)製の大径ランフラットタイヤを四隅に配置した。エンジンは前輪車軸の後方に置くことで、人や重量物をより重心に近く、低い位置に下げて重量配分のバランスを調整。「慣性諸元の作り込みにより、走りの理想形に近いフロントミッドシップのレイアウトを創造した」(トヨタ自動車)とする。

「LC500」のフロントミッドシップレイアウト 「LC500」のフロントミッドシップレイアウト(クリックで拡大) 出典:トヨタ自動車
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