新型「アウディA4」は120kg軽量化、JC08モード燃費は18.4km/lエコカー技術

アウディ ジャパンは主力セダン「A4」の新モデルを発表した。2016年2月19日に発売する。新しいプラットフォーム「MLB evo」をベースに、従来モデル比120kgの軽量化を図った。渋滞時に時速0〜65kmの範囲で自動追従や再発進、ステアリングの制御を行う先進運転支援システムも搭載している。

» 2016年02月09日 06時00分 公開
[齊藤由希MONOist]

 アウディ ジャパンは2016年2月8日、主力セダン「A4」の新モデルを発表した。2016年2月19日に発売する。新しいプラットフォーム「MLB evo」をベースに、従来モデル比120kgの軽量化を図った。渋滞時に時速0〜65kmの範囲で自動追従や再発進、ステアリングの制御を行う先進運転支援システムも搭載した。燃費は前輪駆動のモデルの場合、JC08モードで18.4km/l(リットル)。税込み車両本体価格は518万円から。

2016年2月19日に発売する主力セダン「A4」の新モデル 2016年2月19日に発売する主力セダン「A4」の新モデル (クリックして拡大) 出典:アウディ ジャパン

 ヘッドクリアランスの確保や室内長の延長のため外形寸法は全長4720×全幅1825×全高1440mmと従来モデルよりも大きくなったが、軽量化材料を多用し、従来モデル比で120kgの重量削減を達成した。

室内1室内2 ヘッドクリアランスの確保や室内長の延長のため外形寸法は従来モデルよりも大きくなったが、軽量化材料を多用して従来モデル比で120kgの重量削減を達成した。 (クリックして拡大) 出典:アウディ ジャパン

 シートは構造材に高強度スチールやマグネシウム、軽量ワイヤーフレームを使用し前後席併せて9kg削減。また、ボディは重量を15kg減らした。ダッシュボード下のモジュールクロスメンバーやフロントストラットの軸受けにアルミを採用。熱間成形鋼板はルーフフレーム、Bピラー、ドアシル、フロアの一部などボディ全体の17%に使用した。サスペンションにはサスペンションリンクとピボットベアリング、ダンパー支柱に鍛造アルミを採用して6kg軽量化。さらに、フロントブレーキで5kg、電動パワーステアリングでも3.5kgの重量削減を実現した。

 軽量化ボディに加えて空気抵抗も改善した。エンジンルームから荷室までアンダーボディーをフラットに仕上げた他、トランクリッド後端にリアスポイラー機能を持たせるデザイン処理を施すことで空気抵抗係数(Cd値)は0.23を達成している。ミラーサイクルエンジンの採用なども加えて、燃費効率を従来モデル比で33%改善した。

A4前A4横A4後 新型「A4」の外観。トランクリッド後端にリアスポイラー機能を持たせるデザイン処理を施すことでCd値0.23を達成 (クリックして拡大) 出典:アウディ ジャパン

 エンジンは前輪駆動向けと四輪駆動向けに2タイプの排気量2.0l直噴ガソリンターボエンジンを設定している。四輪駆動方式と組み合わせるハイパワー仕様の排気量2.0lのエンジンは、最高出力が従来比30kW増の185kW(252PS)、最大トルクは同20Nm増の370Nmに向上した。燃費は15.5km/lで従来モデルから14%向上している。前輪駆動向けは、圧縮工程を短縮し膨張工程を長くしたミラーサイクルエンジンと、デュアルインジェクション、バルブリフトなどのシステムを組み合わせて効率を高めた。従来モデルから燃費を33%向上させ、JC08モードで18.4km/lを達成した。

 先進運転支援システムはさまざまな機能を標準装備とした。時速85km以下での走行中にレーダーとカメラで車両や歩行者を検知する自動ブレーキや、衝突の可能性が高い場合に衝撃に備えてシートベルトを強く締め上げる「プレセンスベーシック」の他、時速60km以上での車線維持をサポートし、車線を逸脱しそうになるとステアリングを自動で制御して下の車線に戻す「アクティブレーンアシスト」を搭載する。

 また、渋滞時の負担を軽減する新機能も採用した。時速0〜65kmの範囲で先行車両に自動で追従し、時速0kmになっても3秒以内に先行車両が動き出すと自動的に再発進する。ステアリングの制御も自動で行う。

メータークラスタ1メータークラスタ2 オプション設定の「バーチャルコックピット」。液晶モニターにメーターや各種情報を表示する。 (クリックして拡大) 出典:アウディ ジャパン

 メータークラスタに12.3インチの高輝度液晶モニターを採用した「バーチャルコックピット」をオプション設定とした。NVIDIAのグラフィックプロセッサー「T30」を採用している。バーチャルコックピットは、車載情報機器と連動して操作できる。

 車載情報機器は、さまざまな媒体からの音楽再生やスマートフォンと連携させた操作など多様な操作に対応するため、従来の階層化されたメニュー構成を廃した。使用頻度の高い機能は2〜3度のクリックで起動できるようにしている。

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