複合機部品の製造ラインにBIツールを活用したモニタリングシステムを構築製造IT導入事例

ウイングアーク1stは、富士ゼロックスマニュファクチュアリングが、鈴鹿事業所の生産現場に同社のBIダッシュボード「MotionBoard」を導入したと発表した。2015年8月より、複合機部品の製造ラインで活用を開始した。

» 2016年02月26日 09時00分 公開
[MONOist]

 ウイングアーク1stは2016年2月9日、富士ゼロックスマニュファクチュアリングが、同社のBIダッシュボード「MotionBoard」を導入したと発表した。鈴鹿事業所にMotionBoardによるリアルタイムモニタリングの仕組みを構築し、2015年8月から複合機部品の製造ラインで活用を開始した。

 富士ゼロックスマニュファクチュアリングは、富士ゼロックスの日本国内の製造事業会社として、4拠点に分散していた生産機能を再編・統合して設立された。これまで、生産現場の状況をリアルタイムで可視化するシステムは所有していたが、手書きの帳票で運用していた部分はその対象ではなかったという。

 今回、BIを活用した生産現場でのリアルタイムモニタリングを実現するため、シムトップスの「ConMas i-Reporter」によるiPadを用いたダイレクト入力と、ウイングアーク1stのBIツール「MotionBoard」を連携させ、その仕組みを可能にした。

 同システムを導入したことで、複合機部品製造ラインでは、iPadによるダイレクト入力により、各自が作成した作業日報をExcelに入力するという加工の手間を削減した。また、入力データのアウトプットは、責任者のPCやiPadの画面に過去24時間分のデータが自動的に集計され、各工程の不良発生頻度が色別のサインで示される。多発/注意のアラートの場合は、KPIの推移も表示されるため、工程の早い段階で不具合の状況をつかみ、その場で対処することが可能になった。

 さらに、電子基板製造ラインの検査工程でも、不良情報をiPadからダイレクトに入力し、最小限のタイムラグでMotionBoardの画面に表示する仕組みを構築。不良が連続的に発生した際の検査待ち品の滞留が改善されたという。

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