中堅・中小規模製造業向け業務システムの分野で協業、新サービスを開始製造ITニュース

日立システムズは、カシオ計算機と協業し、中堅・中小規模製造業向けに、ハンディターミナルとクラウドを活用して複数の工場に点在する在庫を「見える化」するサービスを開始した。

» 2016年02月29日 09時00分 公開
[MONOist]

 日立システムズは2016年2月16日、カシオ計算機と協業し、中堅・中小規模製造業向けに、ハンディターミナルとクラウドを活用して複数の工場に点在する製品の在庫・入出庫状況を「見える化」するサービスを開始した。

 製造業では、製造プロセスの中で複数の協力会社に製造委託をすることが多いが、委託先が増えると、自社の製品在庫、生産状況、納期などを適切に管理する必要が生じる。しかし、委託先とのシステム/データの連携には、セキュアな回線の整備など多大な経費が掛かるため、一般的には電話やFAX、メールなどでのやりとりとなり、在庫状況をリアルタイムに把握することができていないという。

 そこで、日立システムズとカシオ計算機は、協業で在庫管理の課題を解決するサービスを開発した。カシオ計算機のハンディターミナル「DT-X200/DT-X100/IT-G500」とサイボウズのクラウドサービス「kintone(キントーン)」を活用し、日立システムズの製造・流通業向け基幹業務ソリューション「FutureStage(フューチャーステージ)」のオプションサービスとして発売する。

 ハンディターミナルを使って製品のバーコードなどを読み取り、インターネットとクラウドサービスを通じてFutureStageの在庫データにリアルタイムで入出庫情報や製造実績を反映させる。同サービスを利用することで、自社工場だけでなく、ネットワークがつながっていない委託先工場や倉庫とも情報の連携が可能になる。

 また、発注側がFutureStageを既に利用している場合、サービス導入に必要な費用は、FutureStageのオプションサービス費用と、クラウドサービスkintoneの月額利用料、ハンディターミナルの購入費用、インターネット環境の費用だけで済むため、大きな投資をせずに導入できるという。

 日立システムズでは、今回の協業を通じてFutureStageの拡販を進め、2018年度に40億円の販売を目指すとしている。

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