高い処置性能と挿入性を備えたダブルバルーン内視鏡を発売医療機器ニュース

富士フイルムは、ショートタイプのダブルバルーン内視鏡「EI-580BT」を発表した。スコープ先端は小回りが利き、弾発性の高い新素材の採用で挿入・追従しやすいため、患者の苦痛を低減し、挿入が難しい症例において検査効率の向上に貢献する。

» 2016年03月24日 08時00分 公開
[MONOist]

 富士フイルムは2016年3月7日、高い処置性能と挿入性を備えたショートタイプのダブルバルーン内視鏡「EI-580BT」を発表した。

 EI-580BTは、処置具を挿入する鉗子口径を従来機の2.8mmから3.2mmに拡大。これにより、使用可能な処置具の選択肢が広がり、処置具の出し入れや操作が容易となった。血液や便などを吸引する性能は、従来機と比較して約3.6倍に向上した。また、従来機同等の外径を維持したことで、従来機と同タイプのオーバチューブが使用できる。

 スコープ先端は、小回りが利いて旋廻性能が高く、病変部の観察や処置具を出す際にスコープ先端を目的部位に向けやすいため検査時間の短縮が可能。患者の身体的苦痛を低減する細さ・柔軟性と、操作者の微妙な力加減が先端に伝わる硬さを兼備している。

 スコープ先端部の軟性部は、腸管壁のカーブに沿ってスムーズに曲がり、カーブ通過後は直線に戻りやすくする「カーブトラッキング技術」を採用。高い弾発性を持つ新素材を採用した高追従挿入部となっており、術後再建腸管などスコープの挿入が難しい症例において、患者の身体的苦痛を低減し検査効率が向上するという。

 また、新たに設計された先端部・コネクタ部により、観察性能とユーザビリティの双方が向上している。高い解像度と色再現性を備えた画像センサー「スーパーCCDハニカム」と新設計レンズを搭載。さらに、送気・吸引用のチューブを接続するバルーン送気口を、操作部から離れたLGコネクタ部(内視鏡の光源装置との接続部)に配置したことで、医師はチューブに邪魔されることなく内視鏡を操作できる。

 同内視鏡は、富士フイルムメディカルを通じて発売する。

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