ブレーキランプ用スイッチがブレーキの踏み心地を変える!?人とくるまのテクノロジー展2016

タイコエレクトロニクス ジャパンは、「人とくるまのテクノロジー展2016」において、LED照明を活用したHMI(ヒューマンマシンインタフェース)や、採用が拡大しつつある非接触タイプのブレーキランプ用センサーを紹介した。

» 2016年06月01日 07時00分 公開
[齊藤由希MONOist]

 タイコエレクトロニクス ジャパンは、「人とくるまのテクノロジー展2016」(2016年5月25〜27日、パシフィコ横浜)において、LED照明を活用したHMI(ヒューマンマシンインタフェース)や、採用が拡大しつつある非接触タイプのブレーキランプ用スイッチを紹介した。

 ブース内には、照明によって幻想的な車内空間を演出する“アンビエントライティング”を体感できる運転席を用意した。インストゥルメントパネルやドアトリム、ドライバーの足元にLEDのライトガイドを配した。LED光源が点ではなく線状で発光するため、上質感を持たせることができるという。

アンビエントライティングが体感できる運転席注意喚起のため一部で光の色を変更することもできる アンビエントライティングが体感できる運転席(左)。注意喚起のため一部で光の色を変更することもできる(右) (クリックして拡大)

 このライトガイドは、光の色を自由に変更したり、光が流れるように見えるシーケンシャル点灯にも対応する。また、ドアトリムなど車内の一部のみ違う色で光らせることもできる。これにより、周辺監視用のセンサーと連携して車両の接近を赤い光で警告するといったHMIとしての活用も見込んでいる。

ブレーキランプ用スイッチを接触タイプから非接触タイプに置き換え

非接触タイプのブレーキランプ用スイッチ 非接触タイプのブレーキランプ用スイッチ (クリックして拡大)

 この他にも、湿度センサーやポジションセンサーを紹介した。湿度センサーは、2014年にTEコネクティビティがメジャメント・スペシャリティーズを買収したことによってラインアップに加わった。車室内やエンジンで採用されている。

 ポジションセンサーは、モーターの回転角やシフトチェンジの検知、クラッチなど向けに広く展開している。中でも採用拡大が見込まれるのは、非接触タイプのブレーキランプ用スイッチだという。

 ブレーキランプ用スイッチはブレーキペダルが踏まれたことを検知してブレーキランプを点灯させるもの。日系自動車メーカーでは接触タイプが採用されてきたが、接点の不良や劣化といったデメリットがある。また、接点を接触させるためにブレーキペダルにバネを組み込む必要があり、ブレーキペダルの踏み心地が固くなるのが課題だった。

 非接触タイプは、こうした接触タイプのブレーキランプ用スイッチのデメリットを克服し、ブレーキペダルのフィーリングのデザインの自由度向上にも貢献する。

ホールICよりも検知できる移動距離が長いPLCDセンサーMTで搭載されているシフトセンサー ホールICよりも検知できる移動距離が長いPLCDセンサー(左)や、MTで搭載されているシフトセンサー(右)も紹介した (クリックして拡大)

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