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» 2016年06月06日 08時00分 UPDATE

製造業IoT:信号灯の赤青黄で設備監視、PLCやセンサー情報も併せて管理

製造設備の「信号灯」を活用した、生産現場のIoT化を提案するB-EN-Gが詳細な実装例を紹介した。機器のセンサーやPLCなどもつなぎ込むことで、設備管理総合ソリューションへの発展も視野に入れる。

[渡邊宏,MONOist]

 東洋ビジネスエンジニアリング(B-EN-G)の「MCFrame SIGNAL CHAIN」は、パトライト「AirGRID」を活用することで設備の稼働監視を行うサービスだ。既に2016年4月より提供開始されているが、同年6月1〜3日に行われた「AWS Summit Tokyo 2016」ではその詳細な実装例が紹介された※)

※)関連記事:製造現場IoTの現実解か、製造機器の「信号灯」データの設備監視実現へ

photo 信号灯に乗せた「AirGRID」

 パトライト「AirGrid」は工場内の信号灯に乗せることで、機器情報を無線で転送、工場内機器の状態を把握するシステム。製造現場における機器の異常や停止などは、パトライトを含む信号灯で可視化されているケースがほとんどで、この信号灯情報を把握することで、各種機器の稼働状況が把握できる。

 MCFrame SIGNAL CHAINは、「信号灯の目視」で確認していた製造機器の状態を「信号灯を利用したデータ把握」にするAirGridをIoTのエッジデバイスとした設備管理ソリューションとも表現できる。ただ、製造現場における機器の異常や停止などは、パトライトを含む信号灯で可視化されているケースが多いものの、それが全てではない。

信号灯だけでなくセンサーやPLCの情報も

 AWS Summit Tokyo 2016での展示では、信号灯以外の情報入手手段として、機器に設置されたセンサーやPLCからの信号を想定。アットマークテクノ「Armadillo-IoT」のようなIoTゲートウェイや、東海ソフト「Flex Device」のような仮想化プラットフォームを介してMCFrame SIGNAL CHAINへつなぎ込むことで、生産現場のさまざまな情報を可視化し、生産効率の向上に役立てる例を示した(Flex Deviceへの対応は2016年下半期を予定)。

 また、1つの生産現場における可視化ならば、AirGridやゲートウェイをローカルエリア接続すればよいが、複数拠点の状態監視を行う際には何らかの形で拠点間を結ぶ必要がある。その手段として提案されているのが、IoT/M2Mに最適化したサービスを提供するMVNOであるソラコムの「SORACOM Air」だ。

 SORACOM AirはNTTドコモの通信網を利用するMVNOサービスだが、IoT/M2Mに特化したサービスメニューを提供するのが大きな特徴。同社は交換機を始めとした通信制御機能をハードウェアとして所有しておらず、AWS上にソフトウェアとして実装することによって、利用者が通信速度変更やデータ量監視、通信の開始/停止などを自由にコントロールできる環境を用意している。

 速度は最大2Mbpsと抑えられているが、1MBあたり0.2円からとパケット単価が安く設定された従量課金制を採用しており、稼働監視のような小さなデータが間欠的に発生するケースに適するネットワークサービスとなっている。

photo B-EN-G「MCFrame SIGNAL CHAIN」のシステム実装例(クリックで拡大)出典:B-EN-G

 MCFrame SIGNAL CHAINは稼働監視ソリューションとして提供される製品だが、B-EN-Gでは設備管理総合ソリューションへの発展も視野に入れている。最終的には既存ERPシステムとの連携も視野に入れるが、今回提示されたIoTゲートウェイや仮想デバイスとの接続は目指す将来像への第一歩といえる。

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