三菱自動車は、同社製車両の燃費試験における不正行為に伴う顧客への支払い費用として、2016年度決算に約500億円の特別損失を計上すると発表した。これまでに不正が判明している軽自動車4車種の他、「パジェロ」「アウトランダー(前モデル)」「ギャランフォルティス」「コルト」「RVR」の5車種でも不正を行っていたことも分かった。
三菱自動車は2016年6月17日、同社製車両の燃費試験における不正行為に伴う顧客への支払い費用として、2016年度(2017年3月期)決算に約500億円の特別損失を計上すると発表した。
同社は軽自動車「eKワゴン」「eKスペース」と、日産自動車にOEM供給している「デイズ」「デイズ ルークス」の4車種について燃費を不正に改ざんしたことが明らかになっている。これら4車種に加えて、「パジェロ」「アウトランダー(前モデル)」「ギャランフォルティス(ギャランフォルティス スポーツバック含む)」「コルト(コルトプラス含む)」「RVR」の5車種についても、走行抵抗を改ざんして燃費を計測したことが、6月17日に国土交通省へ行った報告で判明した。
2016年度に計上する特別損失約500億円には、これら登録車5車種に関する支払い費用約30億円も含まれている。なお、2015年度決算では、軽自動車4車種の顧客への支払い費用として約150億円を引き当て済みである。
三菱自動車は2016年度の業績見通しを発表していない。今回発表した特別損失以外に発生する費用を精査した上で、業績見通しが明らかになった段階で公表するとしている。
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