特集:IoTがもたらす製造業の革新〜進化する製品、サービス、工場のかたち〜
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» 2016年06月24日 14時00分 UPDATE

いまさら聞けない第4次産業革命(5):第4次産業革命は大企業だけがもうかるんじゃないの? (1/3)

製造業の産業構造を大きく変えるといわれている「第4次産業革命」。しかし、そこで語られることは抽象的で、いまいちピンと来ません。本連載では、そうした疑問を解消するため、第4次産業革命で起こることや、必要となることについて分かりやすくお伝えするつもりです。第5回では、第4次産業革命で“置いてきぼり”になるのではないかと懸念されている中小企業の取り組みについて紹介したいと思います。

[三島一孝,MONOist]

本連載の趣旨

 「第4次産業革命」や「インダストリー4.0」などの言葉を聞かない日はないほど、大きな注目を集めています。4番目の産業革命とされている通り、製造業の業態についても大きな影響を与える「第4次産業革命」ですが、その認識レベルや捉え方は置かれている立場や状況で大きく異なります。また「第4次産業革命とは結局何?」という人から「抽象論は分かったから具体的な技術の話が聞きたい」など求める情報レベルも大きく幅があるように感じます。

 そこで本連載は、「いまさら聞けない第4次産業革命」とし、第4次産業革命で製造業が受ける影響や、捉える方向性などについて、分かりやすくご紹介していきたいと考えています。ただ、単純に解説していくだけでは退屈ですので、架空のメーカー担当者を用意し、具体的なエピソードを通じて、ご紹介していくつもりです。

※)本連載では「第4次産業革命」と「インダストリー4.0」を、意味として使い分けて表記するつもりです。ドイツ連邦政府が進めるインダストリー4.0はもともと第4次産業革命という意味があります。ただ、本稿では「第4次産業革命」は一般用語として「IoTによる製造業の革新」を意味する言葉として使います。一方で「インダストリー4.0」はドイツでの取り組みを指すものとします。


本連載の登場人物

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矢面 辰二郎(やおもて たつじろう)

自動車部品や機械用部品を製造する部品メーカー「グーチョキパーツ」の生産技術部長。ある日社長から「君、うちも第4次産業革命をやらんといかん」と言われたことから、話が始まる。


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印出 鳥代(いんだす とりよ)

ドイツのインダストリー4.0などを中心に第4次産業革命をさまざまな面で研究するドイツ出身の研究者。第4次産業革命についてのさまざまな疑問に答えてくれる。


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米国 好男(よねぐに よしお)

米国の第4次産業革命事情に詳しい調査会社の社員。アメリカ好きがとことんまで極まっているが、東京・浅草生まれの生粋の日本人である。


*編集部注:本記事はフィクションです。実在の人物団体などとは一切関係ありません。

前回のあらすじ

第4回:「なぜ第4次産業革命を推進する団体が乱立しているの?

あらすじ背景

 従業員200人規模の部品メーカー「グーチョキパーツ」の生産技術部長である矢面辰二郎氏はある日、社長から「新聞で読んだけど、君、うちも第4次産業革命をやらんといかん」と言われます。しかし、「第4次産業革命」といわれても「それが何なのか」や「どう自分たちの業務に関係するのか」がさっぱり分かりません。そこで、矢面氏は第4次産業革命研究家の印出鳥代氏に話を聞きに伺うことにしました。


 さて前回は、「第4次産業革命」に関する各国のさまざまな推進組織と、なぜこれらが数多く存在するのか、という点について紹介しました。

 その内容を少し振り返ってみましょう。本連載では「第4次産業革命では『つながる』ということが重要」ということを再三訴えてきています。一方でIoT(Internet of Things、モノのインターネット)では、現場でいままでデータ化できなかった領域をデータ化できる点が特徴となりますので、個別の現場や個別のビジネスモデルに落とし込んだ形で使い方を考えなければなりません。そのため業界や産業分野で「個別化」を進めつつ、「つながる」ことを求めるために、それぞれの産業や業界に合わせた団体が生まれてきているということでしたね。

 ただ、この乱立する推進団体間でも協調を進める動きが、進んでいます。

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こうした観点で見ると、団体間や国家間の囲い込み争いは既に終わっているといえるかもしれないわね


 印出さんもこう話していましたね。

 さて、印出さんは前回の最後にこうも言っていました。

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グーチョキパーツも迷っている間にどこかに入ってみたら?


 さて、「第4次産業革命やIoTは大手企業のもの」というイメージなどもあると思いますが、グーチョキパーツのような中堅・中小企業にとってはどのように付き合っていくべきでしょうか。今回は中小企業に焦点を当て、取り組む方向性について紹介したいと思います。

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