AIを活用した業務改善に向け、ディープラーニングのベンチャーと協業製造マネジメントニュース

ダイキン工業は、ディープラーニングのビジネスへの応用を専門とするABEJAと協業する。社内にある製造業特有の情報をAI(人工知能)で解析し、業務の改善・効率化につながる情報を探索し、解析結果の活用を目指す。

» 2016年07月12日 09時00分 公開
[MONOist]

 ダイキン工業は2016年6月28日、AI(人工知能)による高度な業務改善と効率化を目指し、ディープラーニングのビジネスへの応用を専門とするベンチャー企業ABEJAと協業すると発表した。

 近年、ビッグデータを解析できる技術としてAIが注目され、ビジネスの場で活用され始めている。ダイキン工業では、空調機器に搭載したセンサーが集めた運転情報を解析し、いかに活用するかが新たな価値提供の鍵となっており、高度な情報解析が可能なAIの活用を検討してきた。

 今回同社では、機械学習の1種であるディープラーニングに強みを持つABEJAとの協業を通じ、社内にある製造業特有の情報をAIで解析することで、業務の改善・効率化につながる情報を探索し、解析結果の活用を目指す。

 例えば、これまで空調機器の修理においては、人が過去の修理データを検索し、経験などに基づいて対処方法を判断するのが一般的だった。今後は、AIを用いることで、修理記録から不具合の傾向を自動的に読み取り、対処方法や必要部品を判断・提示する。これにより、修理完了率の向上が期待されるという。また、将来修理が必要になる状況を予測し、予防保全のための事前修理の提案も可能になる。

 同社では、2015年11月に設立した技術開発拠点の「テクノロジー・イノベーションセンター」を主体として協業を進め、メンテナンス分野だけでなく、製造分野への応用も目指すとしている。

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