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» 2016年09月29日 10時00分 UPDATE

乗って解説:日産「セレナ」対テスラ「モデルS」、自動運転システムの共通点と乗り味の違い (1/3)

日産自動車にとって日本市場での最重要モデルである5ナンバーミニバン「セレナ」。2016年7月に発売したセレナの新モデルは、自動運転技術「プロパイロット」の搭載を最大のウリとしている。プロパイロットと同じレベル2の自動運転であるTesla Motorsの「オートパイロット」との共通点や違いを解説する。

[桃田健史,MONOist]

日産本社がセレナの自動運転で一色に染まった

トヨタ自動車やホンダの競合モデルと戦ってきた歴代セレナ。手前は先代モデル トヨタ自動車やホンダの競合モデルと戦ってきた歴代セレナ。手前は先代モデル(クリックして拡大)

 2016年7月末に発表された日産自動車の5ナンバーミニバン「セレナ」の新モデルは、第5世代にあたる。同モデルは1991年発売の初代から、日本に特有の中型ミニバン市場での中核商品だ。トヨタ自動車の「ノア/ヴォクシー」、ホンダの「ステップワゴン」という競合を相手に、過去11年間のうち8年間で同市場の販売台数トップを獲得した、日産自動車にとって日本市場での最重要モデルである。

 まさか、これほどまでに思い切ってデッカク表記するとは。日産自動車の本社ギャラリーを訪ねて、自動運転に対する本気度にあらためて驚いた

 ギャラリー中央にあるステージ手前には、「同一車線」「自動運転技術」「プロパイロット」という大きな表示。また、ギャラリー受付前の床面にも「自動運転技術」と描かれていた。その指示に従って本社正面を出ると、マルーンレッド外装色の新型セレナの姿。その周りには、30〜40代の一般男性数人が日産自動車の関係者から自動運転技術「プロパイロット」の使い方についての説明を受けていた。

床説明 自動運転技術を前面に出した「セレナ」。その本気度が垣間見える(クリックして拡大)

 今回のフルモデルチェンジでは、車室で有効活用できる空間の拡大、ダッシュボードやインストゥルメントパネルの意匠変更、上下分離するデュアルバックドアや車体下部に足をかざすことで開閉可能なハンズフリーオートスライドドアの採用など、ミニバンユーザーが最も気にする「使い勝手」を徹底的に極めた(関連記事:新型「セレナ」は室内長が180mm広がる、上側だけ開く「デュアルバックドア」も)。

 そうしたなかで、商品としての最大のウリがプロパイロットであることは、本社ギャラリーの展示で一目瞭然だ。

前横後 新型「セレナ」はミニバンとしての使い勝手を向上させた
ハンズフリースライドドアスマートルームミラー クルマに触れずに開閉可能な「ハンズフリースライドドア」(左)。高画質化した「スマートルームミラー」も搭載している(右)

 配布されていた商品パンプレットには別冊が追加されていた。これは、「ハイウェイスター」と「ハイウェイG」に設定された2017年3月まで限定発売の「プロパイロット エディション」用だ。

 標準装備に加えて、踏み間違い衝突防止アシスト、LDP(車線逸脱防止支援システム)、進入禁止標識検知、SRSカーテンエアバックシステムや前席サイドエアバックシステム、そしてオートブレーキホールドなどの各種機能を追加した“お買い得車”であり、日産自動車として自動運転車の普及拡大を強く後押しする販売手法である。

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