ニュース
» 2016年11月18日 07時00分 UPDATE

JIMTOF2016:「DMG森精機は中小製造業へのIoTプロバイダーになる」森社長

DMG森精機はJIMTOF2016の会場で記者会見を行い、IoT活用が難しい中小製造業に向けて、大手のITベンダーなどが提供するIoT関連のソリューションを同社が一時的にまとめ、中小製造業に受け入れられる形で提供する考えがあることを示した。

[三島一孝,MONOist]

 DMG森精機は2016年11月17日、「第28回日本国際工作機械見本市(JIMTOF2016)」(2016年11月17〜22日、東京ビッグサイト)会場で記者会見を開催。IoT(Internet of Things、モノのインターネット)への取り組みを本格化させていくとともに、同社が持つ中小製造業のルートを生かし単独でのIoT活用が難しい中小製造業のIoT化をサポートしていく考えを示した。

photo 今回もJIMTOFで最大の出展面積となったDMG森精機のブース

 DMG森精機は2016年10月に日本マイクロソフトと技術提携を発表。工作機械を中心とする制御システムのセキュリティとスマートファクトリーの実現を目指しIoTプラットフォームの構築に取り組んでいる※)

※)関連記事:加速するスマート工場、DMG森精機はパートナーにマイクロソフトを選ぶ

photo 日本マイクロソフトとの提携内容(クリックで拡大)出典:DMG森精機

 DMG森精機ではもともと、インダストリー4.0が目指す世界の到来を見据え、工作機械業界初のタッチパネルによる機械操作を実現したオペレーティングシステム「CELOS」を展開※)。誰にも使いやすい操作システムを導入することでエンジニアリング領域から生産、経営領域まで一気通貫で情報が見られる仕組みの実現を目指してきた。

※)関連記事:工作機械にタッチパネル操作を! CELOSで操作性と生産性を高めるDMG森精機

photo DMG森精機 取締役社長の森雅彦氏

 しかし、これらの展開を進める中でさまざまな課題にぶつかり、最終的にマイクロソフトとの提携を決めたという。DMG森精機 取締役社長の森雅彦氏は「全ての領域の情報を結んで統合することを目指し『CELOS』の開発を行った。しかし、工作機械や工場のレベルでインターネットを活用する際にどうしてもセキュリティが大きな課題となる。セキュリティを確保するためという点に加え、世界有数のクラウドベンダーであることから、マイクロソフトと提携することを決めた」と述べている。これらの提携により、製造業のIoT活用を加速させていく方針である。

 こうした取り組みの一方で、IoT活用に取り残されることが懸念されている中小製造業に対しても取り組みを強化していく方針である。DMG森精機では顧客の多くが中小製造業であり、そのルートを生かして、これらのユーザー企業のIoT化にも貢献する。

 既に同社では、中小製造業に向けて、ソフトウェアのバージョンアップ割引やPCソフトウェアの提供、パーツ代金の割引などをセットにした会員制サービス「セロスクラブ」を展開している。今回これに加えて、IoT支援パッケージと5年間の無料修理と保守サービスを組み合わせた「セロスクラブ・プラチナ」を用意。2016年11月17日から販売を開始することを発表。同サービスは月額1万5000円となるが「IoT活用を行い、稼働実績のデータを取ることで、大きな生産性向上なども実現可能となる。また遠隔でも状況を把握できることから最終的にユーザー企業にとってもダウンタイムを削減できる」と森氏はその価値を述べている。

photo セロスクラブ・プラチナの内容(クリックで拡大)出典:DMG森精機

 さらに同社では今後、その他のITサービスなどの窓口になることも検討している。森氏は「中小製造業では大企業と異なり、大手ITベンダーとのルートがない場合も多い。そうした場合にはまずDMG森精機でまとめてクラウドスペースなどを借り受け、それを中小製造業に再分配するような、シェアードサービスプロバイダーとなることなども考えている」と方向性について語っている。

第28回日本国際工作機械見本市(JIMTOF2016)

第28回日本国際工作機械見本市(JIMTOF2016)

>>↑↑↑特集ページはコチラから↑↑↑<<

Copyright© 2017 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.