アナログとデジタルをシームレスに融合するIoT、簡単に実現する方法とはET2016/IoT Technology 2016 特別レポート

マイクロソフトは「ET2016/IoT Technology 2016」で、バリスタ張りの“コーヒーロボット”のデモや、30分でIoTの実装プロセスを体験できる「IoT開発体験ラボ」を行った。これらのIoTソリューションをより深く知りたければ、12月上旬に開催される3つのマイクロソフト主催イベントへの参加がお薦めだ。

» 2016年11月22日 10時00分 公開
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 IoT(モノのインターネット)への注目が急速に集まる中、2016年11月16〜18日の3日間、横浜・みなとみらいのパシフィコ横浜で「Embedded Technology 2016(ET2016)」と、IoT(モノのインターネット)総合技術展「IoT Technology 2016」が開催された。

 約400社が出展する中、展示会場の中央で存在感を示したのがマイクロソフトだ。IoT/組み込み向けOS「Windows 10 IoT」とクラウド「Microsoft Azure」によって、いかにIoTを簡単に実装して利用できるかを分かりやすく展示し、多くの来場者を集めた。

ET2016/IoT Technology 2016のマイクロソフトブースの様子 ET2016/IoT Technology 2016のマイクロソフトブースの様子

 展示ブースの正面で展開されていたのは、2台のロボットアームがコーヒーを淹れてくれるという内容のデモンストレーションだ。しかしそれは、コーヒーメーカーやエスプレッソマシンを使うのではなく、ロボットアームを制御し、ペーパーフィルターを使ってバリスタ張りにお湯を注ぐという、極めてアナログ的なコーヒーの淹れ方になっていた。

2台のロボットアームがバリスタ張りにコーヒーを淹れるデモ 2台のロボットアームがバリスタ張りにコーヒーを淹れるデモ。写真左下はロボットの動作状況を示す画面である(デモ協力:(株)デンソー)

 このロボットの制御はWindowsベースであり、さらにクラウドのAzureとつないでロボットの動作データをあげている。データは「Azure IoT Hub」、「Stream Analytics」といったAzureが提供する機能を使って、コーヒーサーブの回数カウントやサーブ完了、お湯補充などの情報をメール通知もしている。Azureには、IoTに便利な機能がいろいろと提供されていることから、開発の手間を大幅に省くという。これら一連のデータは、可視化BIツール「Power BI」でダッシュボードとしてディスプレイにわかりやすく表示されていた。アナログシステムとデジタルシステムをIoTでシームレスに融合させたいという、現在求められているIoTソリューション開発が、Windows+Azureで簡単に構築できることを端的に示した例となっている。

 ただ「クラウドとつなぐのは大変ではないか?」と尻込みする方がまだ多いのも事実。実際のところは、クラウドとの接続はそれほど難しいものではない。そこで「百聞は一見にしかず」ということで、展示ブースの奥に設けられた「ハンズオンセミナー」スペースを使って「IoT開発体験ラボ」が開催された。

 同体験ラボは、IoTのエッジノード上で収集したデータをAzureにアップロードしてデータを可視化するまでの一連の作業を30分で実装するという内容になっている。

「IoT開発体験ラボ」では30分でIoTの実装プロセスを体験できる 「IoT開発体験ラボ」では30分でIoTの実装プロセスを体験できる

 ここで利用されているのは「DragonBoard IoT評価キット」である。これは、「DragonBoard 410c」に、「96Boards Sensors」やさらに幾つかのセンサーを組み合わせた開発キットである。このキットの最大の特長は、70ページにも及ぶIoT構築までの詳細な手順書(東京エレクトロンデバイスより提供)で、これがあれば、ステップバイステップで開発に臨める。キットの購入及び手順書の入手は、チップワンストップのDragonBoard特設ページから行える。

 これと「Windows 10」の動くPCがあれば、センサーからデータを取り込み、そのデータをAzureに送り出すまでの一連の実装を行うことができる。こう書くと難しく聞こえるが、組み込み技術とは無縁の一般参加者も、この体験ラボで「これがいかに簡単か」を体験し、その容易さを実感していた。

 ちなみにセミナーではDragonBoard 410cを利用したが、他にも同様に簡単に接続するための開発キットは多く存在する。そうしたものの代表例も、セミナースペースの手前に展開されていた。

IoTの構築を「Microsoft Azure」ベースで簡単に行える開発キット IoTの構築を「Microsoft Azure」ベースで簡単に行える開発キット。左から、岡谷エレクトロニクスの「OEC IoTスターターキット」、ユニアデックスの「IoTスタートキット」、アヴネットの「Intel Joule 570x Developer Kit」、アドバンテックの「M2.COMスターターキット」、東京エレクトロンデバイスの「TED Azure IoT 評価キット」「TED Azure IoT PoCキット」、アロー・ユーイーシー・ジャパン/チップワンストップの「DragonBoard Azure IoT 評価キット」

「きちんと知りたい」「深く知りたい」に応える3つのイベント

 ところで、これらの展示や体験ラボを確認された方や、そもそもET2016/IoT Technology 2016でマイクロソフトブースにたどりつけなかった方などの中には、「もう少しきちんと知りたい」あるいは「もう少し深く知りたい」などと考えられている方もおられよう。

 そうした方々への朗報がある。2016年12月5日(東京)と12月9日(大阪)に、マイクロソフトによるセミナーイベント「Microsoft IoT Day」が開催される。企業の意思決定者からエンジニアまでIoTビジネスに関わる幅広い方々を対象にした4トラック構成のセミナーとなっている。先述のIoTスターターキット体験ラボの拡張版ともいえるハンズオントラックも含まれており「もう少しきちんと知りたい」という方に適したセミナーである。

 これらとは別に、2016年12月7日にはエンジニア向けハンズオンラボである「DragonBoardとWindows 10 IoT Coreで実現するIoT 〜コグニティブを活用した画像分析〜」が東京・品川の日本マイクロソフト本社で開催される。こちらは「もう少し深く知りたい」エンジニアに向けたもので、終日ハンズオンラボというハードな(そしてディープな)内容になっている。

セミナー 開催日 申し込みWebサイト
Microsoft IoT Day(東京会場) 2016年
12月5日(月)
https://aka.ms/msiotday
Microsoft IoT Day(大阪会場) 2016年
12月9日(金)
https://aka.ms/iotdayosk
エンジニア向けハンズオンラボ 2016年
12月7日(水)
https://www.microsoftevents.com/profile/form/index.cfm?PKformID=0x976696ad25

 3つのイベントとも、マイクロソフトのIoTソリューションを理解して使いこなすための格好の機会となる。ぜひお見逃しのないように。

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提供:日本マイクロソフト株式会社
アイティメディア営業企画/制作:MONOist 編集部/掲載内容有効期限:2016年12月21日