みんな大好きArduinoとRaspberry Pi、東大退官もますます元気な坂村健組み込み開発 年間ランキング2016(2/2 ページ)

» 2016年12月26日 14時00分 公開
[朴尚洙MONOist]
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ベスト3圏外で注目の記事を紹介

 ベスト3に入らなかった中から、(編集担当にとって)興味深い記事を2本紹介しましょう。

 1本目は、第10位に入った『「ひとみ」はなぜ失われたのか(前編) 衛星を崩壊に導いた3つのプロセス』です。宇宙開発やロボット関連の記事をMONOistに寄稿していただいている大塚実氏に、X線天文衛星「ひとみ」が、打ち上げからわずか1カ月で重大な事故を起こし、運用断念に追い込まれた原因について迫ってもらいました。中編後編もぜひ読んでいただければと思います。

X線天文衛星「ひとみ」 X線天文衛星「ひとみ」(クリックで拡大)(CG by Go Miyazaki)

 このひとみの重大事故を機に、JAXAは衛星開発の体制を根本から見直す作業に取り掛かっています。12月20日に無事打ち上げが成功した「イプシロンロケット2号機」と、搭載宇宙機「ジオスペース探査衛星(ERG)」については、ひとみの事故を受けてJAXA(宇宙航空研究開発機構)内の有識者による総点検を行いました。

2016年の「TRON Symposium」の記者会見に登壇した坂村健氏 2016年の「TRON Symposium」の記者会見に登壇した坂村健氏。マジ元気な方です

 2本目は、『“東大の”坂村健氏による最後の「TRON Symposium」、動く「IoT-Engine」が登場』です。2016年のTRON Symposiumに先駆けて開催された記者会見の記事なのですが、会見中にサプライズが。そう、記事のタイトル通り、坂村氏が2017年3月末で東大を定年退官するというのです。

 「この人いつも元気だな〜」と思わされるエネルギッシュさを持つ坂村氏も、もうそんな年齢に。しかしながらさすがは坂村健、退官後の4月には、東洋大学が新設する情報連携学部の学部長に就任します。この情報連携学部は「IoT化された最先端のキャンパスになる」ということで、さらにエネルギッシュさ増し増しという感じでした。

 TRONプロジェクトの目指す社会は、IoTによってついに達成されるかもしれません。だからこそ坂村氏にはまだまだ頑張ってもらわないといけないですね。

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