今後のARM Cortex-Aプロセッサのベースとなるテクノロジーを発表人工知能ニュース

英ARMは、今後のARM Cortex-Aプロセッサのベースとなるテクノロジー「DynamIQ」を発表した。クラウドとデバイス両方のレベルで機械学習を応用した人工知能を生み出し、自然で直感的なユーザーエクスペリエンスを実現する。

» 2017年04月05日 08時00分 公開
[MONOist]

 英ARMは2017年3月21日、今後のARM Cortex-Aプロセッサのベースとなるテクノロジー「DynamIQ」を発表した。ゼタバイト規模のデータに対し、クラウドとデバイス両方のレベルで機械学習(ML)を応用した人工知能(AI)を生み出し、自然で直感的なユーザーエクスペリエンスを実現する。スマートフォン、自動車や自宅、無数のネットワーク機器などでの普及が見込まれる。

 DynamIQの導入により、2011年に提供開始したARM big.LITTLEテクノロジーもさらに利便性が向上。「適切なタスクに適切なプロセッサ」という従来のアプローチを引き継ぎながらも、これまで単一の演算クラスタ上では組み合せられなかったbig(高性能)とLITTLE(低消費電力)の構成が可能になった。

 現在のCortex-A73ベースのシステムと比較すると、第1世代Cortex-AプロセッサとDynamIQの最適化により、AIの性能が最大50倍向上。CPUとSoC上のハードウェアアクセラレータ間のレスポンスは、最大10倍高速化する。

 SoC設計者は、単一クラスタ内にそれぞれ異なる性能特性を持つコアを最大8コア構成でき、ML/AIアプリケーションへの応答性が高速化する。また、メモリサブシステムの設計を見直し、データアクセスの高速化と省電力機能を両立させた。

 個々のプロセッサは独立して周波数を制御でき、適切なプロセッサへタスクマッチングすることで電力効率が向上する。さらに、DynamIQによりADASソリューションでの応答性が/安全機能が向上するため、パートナー各社はASIL-D準拠のシステムを開発し、障害が起こった際も安全にオペレーションできる。

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