組み込みLinuxとAndroid OS用の標準アーキテクチャ推進団体を設立組み込み開発ニュース

台湾のAdvantechは、組み込みLinuxおよびAndroid OS用のオープンで統一された標準アーキテクチャを推進する「Embedded Linux&Android Alliance(ELAA)」を、他9社とともに設立すると発表した。

» 2017年04月06日 08時00分 公開
[MONOist]

 台湾のAdvantechは2017年3月15日(独現地時間)、ドイツのニュルンベルグにおいて、組み込みLinuxおよびAndroid OS用のオープンで統一されたアーキテクチャによる標準化されたボードの採用を、産業用組み込みやIoT(モノのインターネット)アプリケーション向けに推進する「Embedded Linux&Android Alliance(ELAA)」を、他9社とともに設立すると発表した。

 設立に参加したのは、Advantechの他、AIMobile、ArcherMind、Canonical、リネオソリューションズ、Retronix、RTSoft、Timesys、ThunderSoft、Witekioの各社。業界標準とオープンソースコミュニティーの進歩により、産業用組み込みおよびIoTアプリケーションでのLinuxとAndroidの採用強化を図る。

 IoT時代の組み込みボード市場において、組み込みLinuxおよびAndroidソリューションによるハードウェアとソフトウェアの多様な組み合わせは、一方で設計開発と管理の複雑さももたらす。LinuxやAndroidベースのソリューション向けのソフトウェアおよびハードウェア側の規格とエコシステムがまだ成熟していないという認識から、アライアンスを設立し、標準化されたボードの採用を推進する体制を整備する。

 ELAAメンバー各社は、ユーザーへのサポートとサービスを提供するために協力していく。メンバーのうち、AdvantechとAIMobileは「統合ハードウェア&BSPパートナー」として、基本的なコアハードウェアプラットフォームとソフトウェア開発キットを提供。また「ハードウェア差別化サービスパートナー」各社は、ハードウェアのカスタマイズと差別化されたサービスのためのキャリアボードとシステムインテグレーションサービスを提供する。

 この2つのパートナー層をベースに、「ソフトウェア付加価値サービスパートナー」各社において、組み込みLinuxまたはAndroidオペレーティングシステムの開発、およびユーザーのアプリケーション向けに差別化されたソフトウェアの開発を支援する。さらに、参加各社からいくつかのプロトタイプモデルがELAAのリソースを活用して統合されている。

 ELAAは同年3月14〜16日にドイツで開催された、組み込みハードウェアとソフトウェアの国際展示会「Embedded World」において、NXPプラットフォームを発表し、2017年後半に異なるSoCソリューションを立ち上げる予定だ。今後は台湾・日本・中国で共同マーケティングキャンペーンの実施を計画している。

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photo ELAAバリューオファー&メンバーシップ
photo ELAAソリューションがベースにしている、Advantech i.MX6プラットフォームQseven ROM-DK7421、およびRTX ROM-DK3420

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