DMS2017

技術統合により、設計から3Dプリンティングのプロセスを30%以上短縮3Dプリンタニュース

独SiemensとベルギーのMaterialiseは、設計から3Dプリンティングまでの包括的なソリューションを提供すると発表した。Materialiseの3Dプリンティング技術をSiemensのNXに統合することで、プロセスを30%以上短縮する。

» 2017年04月27日 10時00分 公開
[MONOist]

 独SiemensとベルギーのMaterialiseは2017年4月18日、モノづくりにおける設計から製造までのプロセスを効率化するため、両社の技術を統合して設計から3Dプリンティングまでの包括的なソリューションを提供すると発表した。同年1月6日に発表された両社の業務提携の成果で、米Siemens PLM Softwareが販売する。

 新たなソリューションは、Materialiseの「Materialise Magics 3D Print Suite」技術を、SiemensのCAD/CAM/CAEの統合ソフトウェア「NX」に統合したものだ。NXの最新バージョン11.0.1にアディティブ・マニュファクチャリング(AM)用のモジュールを追加することで利用でき、粉末床溶融結合法や材料噴射法による3Dプリンティング・プロセスに適したCADモデルが、NXで精密に作成可能になる。

 同ソリューションは構造設計/3Dネスティング/ビルド・トレーの準備をサポートし、3Dプリンティングのためのプロセッサ・フレームワークを構築する。データの翻訳/変換が不要になるため、製品設計モデルの変更を3Dプリント・ジョブに自動的かつ連想性を維持しつつ反映できるようになる。その結果、モデルの精度と品質の向上とともに、設計から完成までのプロセスを30%以上短縮できる。

 これまでのAMプロセスは、製品の設計システムとその設計を3Dプリンティング用に準備するシステムの2種類を使用する必要があった。そのため、2つのシステム間でデータの変換エラーや連想性の欠如が発生し、時間の浪費とミスの原因となっていた。

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