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» 2017年05月29日 13時00分 UPDATE

ESEC2017&IoT/M2M展:ソフトウェアの検証にハードウェアまで開発、キヤノンITSが狙うテスト自動化

キヤノンITSおよびキヤノンソフトウェアは「第20回 組込みシステム開発技術展(ESEC2017)」に出展し、同社が取り組むテスト自動化と品質検証サービスへの取り組みを紹介した。

[三島一孝,MONOist]

 キヤノンITソリューションズ(以下、キヤノンITS)およびキヤノンソフトウェアは「第20回 組込みシステム開発技術展(ESEC2017)」(2017年5月10〜12日、東京ビッグサイト)において、ソフトウェアの検証における品質検証サービスとテスト自動化への取り組みを紹介した。

 キヤノンソフトウェアは従来、キヤノン製品の組み込みソフトウェア開発を担ってきたが、これらの開発のノウハウや品質検証の仕組みの外部展開も強化している。この流れの中で、現在提案を進めているのが「品質検証サービス」である。

 キヤノンソフトウェア エンジニアリング事業本部 品質検証事業部 品質検証一部部長の池勝利氏は「キヤノンはカメラのような民生製品から、事務機器などのような業務用製品、半導体露光装置などの産業機器まで、幅広い製品を提供しており、組み込みソフトウェアの開発を担うキヤノンソフトウェアの中でもさまざまなノウハウが蓄積されている。こうしたノウハウを生かして外部への展開を進めていく。現状では対キヤノン向けと外部の比率は8:2程度だが、外部比率を高めていきたい」と述べている。

品質検証サービスとして5つの作業を提供

 同社の品質検証サービスは「テスト自動化」「ドキュメント評価」「テスト設計」「テスト実施」「品質分析」の5つの作業を提供。特に自社でも製品の設計開発を行っているために、上流工程までさかのぼって、ドキュメントからの問題点把握や改善指導などを行える点が特徴だとしている。

 さらに「テスト自動化」では、環境作成、シナリオ作成、テスト実行および結果判定の流れで行うが、テストを簡易化および高度化するテストツールなども自社で開発している点が特徴である。例えば、ESEC会場で出展したのが簡易ロボットによる箱の吸着による試験である。通常であればソフトウェアのシミュレーション環境で行うケースがほとんどだが、同社では簡易のハードウェアの開発も行い、一般部品や汎用品を利用して、実際の不規則な環境を模擬的に再現して自動的なテストを行うことなども可能としている。デモ会場で披露したテスト環境は「実際に使うケースはあまりない」(同氏)が、依頼に応じた開発などは行うとしている。

photo キヤノンソフトウェアが「テスト自動化」として出展したロボットのデモ。ソフトウェアの試験にハードウェアを使う点が特徴だ(クリックで拡大)

 さらに、これらのテストの自動化を簡易化するツールも用意。フローチャートでドラッグ&ドロップするだけで簡単に操作シナリオを作成可能で、現場でテスト工程を容易に構築できる。テストプログラムの負荷を軽減することを可能としている。

photo テストの操作シナリオを簡単に構築可能なツール。外販についても今後検討するとしている(クリックで拡大)

強化をすすめる品質分析

 キヤノンITSおよびキヤノンソフトウェアが今後強化を進めるのが、品質課題診断サービスである。開発、評価プロセス全体をヒアリングし、顕在化している課題だけでなく潜在的な課題も抽出する。組み込みソフトウェア開発において特に上流工程まで踏み込んだノウハウを保有していることを強みに、工程改善などの提案を進める。これをきっかけとし、委託開発などを獲得していきたい狙いである。

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