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» 2017年06月08日 06時00分 UPDATE

安全システム:可視光・非可視光のカメラの画像をAIで合成、従来手法より視認性を向上

NECと東京工業大学は、可視光と非可視光の画像を人工知能(AI)技術を用いて合成する技術を開発した。AIが画像を効果的に自動で合成することにより、単体のカメラでは苦手とする対象や環境での視認性を高める。

[齊藤由希,MONOist]

 NECと東京工業大学は2017年6月5日、可視光と非可視光の画像を人工知能(AI)技術を用いて合成する技術を開発したと発表した。AIが画像を効果的に自動で合成することにより、単体のカメラでは苦手とする対象や環境での視認性を高める。

 自動運転車や、建物などの監視、インフラ点検に用いるカメラが、濃霧や夜間などの悪条件化でも詳細に撮影できるようにする。

可視光非可視光 可視光カメラ(左)と非可視光カメラ(右)の画像(クリックして拡大) 出典:NEC、東京工業大学
単純開発技術 これまでの自動合成(左)と開発技術による合成(右)(クリックして拡大) 出典:NEC、東京工業大学

AIが画像合成のノウハウを学習

 従来、可視光と非可視光のような異なる方式の画像を合成するには、単純な処理を自動で行うか、人がそれぞれの画像から合成に適した部位を抽出し、白とびや黒つぶれ、ノイズが発生しないように画質を調整する複雑な変換作業が必要だった。

 開発技術は、これまで手動で行っていた変換作業のノウハウを学習させたAIを使うことで、画像の合成を自動で効果的に行えるようにした。AIが画像の視認性が高い部分を選択し、非可視光画像に含まれているわずかな特徴を強調しながら合成することにより、従来の自動合成と比較して視認性を向上している。

AIがカメラの種類や撮影条件に合わせて合成に適した部位を抽出する(左)。画質の調整も破綻が内容に行う(右)(クリックして拡大) 出典:NEC、東京工業大学

 AIは、可視光カメラ、サーモカメラやミリ波・テラヘルツ波といった非可視光カメラの種類や、撮影した環境の明るさや光線の向きなど撮影環境を基にして画像の各部位の視認性を評価し、合成に適した部位を抽出する。白とびや黒つぶれといった画像の破綻のない画質調整もAIで行う。

 NECと東京工業大学は、今後も産学協同で画像処理技術やAIの研究開発に取り組む。

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