GaNパワー半導体を搭載したアンプ内蔵サーボモーターFAニュース

安川電機は、ACサーボドライブの新製品として、GaNパワー半導体を搭載したアンプ内蔵サーボモーター「Σ-7F」モデルを発売した。サーボモーターとサーボパック機能を一体化し、サーボパックのアンプ部の体積比を従来の2分の1に抑えた。

» 2017年06月16日 07時00分 公開
[MONOist]

 安川電機は2017年5月23日、ACサーボドライブ「Σ-7(シグマ・セブン)」シリーズの新製品として、GaN(窒化ガリウム)パワー半導体を搭載したアンプ内蔵サーボモーター「Σ-7F」モデルを発売した。価格はオープンで、主に搬送装置や食品/包装機械などでの用途を想定している。

 Σ-7Fモデルは、高放熱構造によりアンプ部を小型化し、サーボモーターに内蔵。サーボモーターとサーボパック機能を一体化させることで、サーボパックのアンプ部の体積比を従来の2分の1に抑えた。

 また、Si半導体に比べて絶縁破壊電界強度や飽和電子移動度が高いとされるGaNパワー半導体を採用。高周波駆動でもアンプ部とモーター部の損失を低減し、入出力効率を高めた。

 電源はマルチドロップ接続、指令はオープンフィールドネットワーク「MECHATROLINK-III」によるデージーチェーン接続で、配線スペースを削減している。可聴周波数域を超えた高周波駆動により、サーボモーターから発する高周波騒音を低減した。

 直流リンクで複数台を接続できるため、サーボモーターを複数台使用する多軸システムでは、回生エネルギーを他のアンプ内蔵サーボモーターで利用できる。モーター部とアンプ部は保護等級IP67の防水構造を採用し、防水コネクターと組み合わせることで水を扱うような環境でも使用できる。

photo アンプ内蔵サーボモーター「Σ-7F」モデル
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