3D CADや3Dスキャンなどの大容量データも扱える、安全性高い協調設計環境を提供CADニュース

日立ソリューションズは、高機密データを安全に共有する「活文 機密情報共有・活用ソリューション」を発売する。クライアントPC内の機密環境と活文の情報共有基盤とを連携させ、安全性の高い協調設計環境を実現する。

» 2017年06月22日 10時00分 公開
[MONOist]

 日立ソリューションズは2017年6月13日、機密性の高いデータを安全に共有する「活文 機密情報共有・活用ソリューション」(活文)を発表した。機密環境をクライアントPC内に用意し、活文の情報共有基盤と連携することで、安全性が高い協調設計環境を実現する。発売は同年7月3日を予定している。

 活文では、まず業務環境分離ソリューション「Application Container Platform」を用いて、取引先のクライアントPC環境の一部を分離する。そこに、企業間情報共有システム「活文 Managed Information Exchange」(活文MIE)にアクセスするための機密環境を用意。機密環境では、許可されていないネットワークへの通信やアプリケーションの実行、外部媒体へのデータ保存が禁止されるため、情報流出のリスクを軽減できる。これにより、データ共有ネットワークを形成し、機密性の高い図面などのCADデータを編集可能なファイル形式のまま取引先と共有し、安全に閲覧/編集/保存できる。

 管理者が活文MIEへのアクセスを禁止すると、取引先のクライアントPC内の機密環境も停止するため、退職後の元作業者などによる情報流出のリスクも軽減する。

 さらに、活文MIEは、大容量データを高速に転送する機能を実装。回線が不安定なインターネット環境下で、CAD/3次元スキャン/画像/映像などの大容量データを高速に送受信できる。他に、企業間のやりとりをテキストで可視化し、データの更新履歴を管理できるスレッド機能も搭載している。

 近年、製造業を中心にグローバル化が進み、海外の拠点や企業との協業が増加している。しかし、雇用の流動性が高い海外では担当の作業者が変わると、過去のやりとりを共有することが難しい。また、機密性の高いCADデータなどを編集可能なままで渡してしまうと、取引契約の終了後や作業者の退職時などに、データの流出や2次利用のリスクがあることなどが懸念されていた。

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