「IoTの先駆者」をより明確に、安川情報システムが経営方針製造マネジメントニュース(2/2 ページ)

» 2017年06月26日 14時30分 公開
[西坂真人MONOist]
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「IoTソリューション」「ビジネスソリューション」の2分野に集約

 同社は2016年度まで、「ビジネスソリューション」「組み込み制御ソリューション」「医療・公益ソリューション」の3分野を主力事業としてきたが、2017年度からはスマートファクトリーやAIを活用したデータ分析などIoT技術で業務効率化を支援する「IoTソリューション」と、ERPを使った業務システム構築や運用支援、保守などを行う「ビジネスソリューション」の2分野にビジネスリソースを集約。IoTソリューションの売り上げ構成比は現状で40〜45%だが、この比率を2018年度までに50〜60%まで引き上げる構えだ。

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 2017年1月には工場の効率化・高品質化を実現するスマートファクトリーソリューション「MMsmartFactory」を同年夏ごろから順次提供すると発表。IoTで収集したデータを工場のMES(製造実行管理システム)とつなげ、さらに上位の基幹システムやインターネットと連携させることで、工場全体の効率的かつ柔軟な稼働を目指す。

photo スマートファクトリーソリューション「MMsmartFactory」

 また「Microsoft HoloLens」などARデバイスを用いたデジタルマニュファクチャリングへの取り組みを強化。同社が培ってきたIoT/AI技術にAR技術を組み合わせることで、工場内の機器設備の情報を効果的に作業者に伝達、効率的な作業支援を促すもので、2017年秋から提供する予定だ。

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 「AI技術が使いやすい状況になっており、AIとビッグデータの解析を通じて設備機器の故障予知への引き合いが増えてきている。われわれは健康保険システムという日本最大といってもいいビッグデータを扱った経験もある。製造業の現場の声を生かせるのがわれわれの強み。IoTに注力し、中期計画最終の2018年度には目標の経常利益10億円を達成したい」(諸星社長)

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