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» 2017年07月10日 06時00分 UPDATE

乗って解説:スズキのスペシャリティーカー「スイフト」は静岡の味!? (4/4)

[友野仙太郎,MONOist]
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スペシャリティーカーの役割

スイフトで初採用した単眼カメラと赤外線レーダーを組み合わせた「デュアルセンサーブレーキサポート」。ドイツのコンチネンタル製で、ハードウェアはトヨタ自動車の「セーフティセンスC」と同じもの スイフトで初採用した単眼カメラと赤外線レーダーを組み合わせた「デュアルセンサーブレーキサポート」。ドイツのコンチネンタル製で、ハードウェアはトヨタ自動車の「セーフティセンスC」と同じもの(クリックして拡大)

 ただ、時代とともにスズキの中でのスイフトの立ち位置も変化している。もともとスイフトは「スズキのスペシャリティーカー」(スズキ幹部)というコンセプトで企画した。それは走りへのこだわりや割り切った居住空間などに表れている。一方でスズキの世界戦略車という側面も持っており、インドをはじめ欧州や日本で成功を収めてきた。

 かつては国内の軽自動車が主戦場だったスズキだが、今や世界販売の半数をインドで稼ぐ。インド市場での競争力強化という意味でもコンパクトカーの強化が必須となっている。このためスイフトに加えて、スペースや快適性を重視した王道のバレーノ、デザイン性にこだわった「イグニス」などラインアップを拡充している。

登録車のラインアップを拡充するスズキ。インド製のバレーノはスイフトと同じプラットフォームを採用している 登録車のラインアップを拡充するスズキ。インド製のバレーノはスイフトと同じプラットフォームを採用している(クリックして拡大) 出典:スズキ

 加えて国内市場ではハイトワゴンのソリオがヒットしている。その中で開発された現行スイフトは、コンパクトカーに求められる実用性などは他車種に任せて、本来のスペシャリティー色をより強める格好となった。

 現行スイフトは驚異的な軽量化により走行性能の向上やMHVの搭載、荷室の拡大などクルマとしての総合力を大幅に高めた。ただ、話題性や分かりやすい飛び道具は特に持ち合わせていない。もちろん、クルマ好きから支持されてきたスポーツモデル「スイフトスポーツ」の次期モデルに対する注目は高い。

 一方でラインアップの拡充により立ち位置が変化する中、例えばスズキ独自の仕上がりの良いMTベースの自動変速機「オートギヤシフト」(AGS)の活用や、軽さを生かした新たなスポーティーモデルの追加など、ベースモデルの個性に磨きをかけることもスズキファンの裾野を広げるためには重要であり、ブランドを代表するスペシャリティーカーに求められる役割だと思う。

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