低周波振動切削技術を搭載した自動旋盤を拡大、切りくずを細かく分断FAニュース

シチズンマシナリーは、低周波振動切削(LFV)技術を搭載した自動旋盤の機種を、2017年度中に7機種へと拡大する。LFV技術は難削材旋削加工の切りくず容量を大幅に縮小し、小径深穴加工の効率を向上するなど、長時間の高精度加工を可能にする。

» 2017年07月18日 07時00分 公開
[MONOist]

 シチズンマシナリーは2017年7月3日、低周波振動切削(LFV)技術を搭載した自動旋盤の機種を同年度中に7機種に拡大すると発表した。

 LFV技術とは、サーボ軸を切削方向に挙動振動させて切りくずを分断する加工技術。難削材旋削加工において、切りくずを細かく切断したり、小径深穴加工の効率を向上したりと、切削加工の切りくずに関する課題を解決する。また、切りくず容量が大幅に減り、ワーク表面への傷も防ぐため、長時間の高精度加工が可能になる。

 同社は、LFV技術を2013年に開発し、チャッカー機「Miyano VC03」に搭載。2016年に主軸台移動形自動旋盤「Cincom L20」、2017年には「Cincom L12」、マルチステーションマシニングセル「MC20」へと、LFV技術を4機種に搭載してきた。

 同社ではLFV技術についての問い合わせに対応できるよう、LFVマイスター、LFVエンジニアの社内認証制度を設けて、LFV技術者を養成している。今後、同技術をMiyanoブランドにも展開し、同年度中に7機種に拡大する予定だ。

photo 同重量の切りくずを比較。従来の切削によるもの(左)とLFVによる切りくず(右)

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