ダッソーとAirbus APWorksが協業、航空宇宙/防衛企業に金属3Dプリンタを3Dプリンタニュース

ダッソー・システムズは、Airbus APWorksと協業を開始した。ダッソーの産業ソリューションとAPWorksが専門とする金属3Dプリントを活用し、航空宇宙/防衛企業に積層造形を導入。廃棄量や機体重量、製造コストを抑えながら大規模生産を目指す。

» 2017年07月31日 13時00分 公開
[MONOist]

 フランスのダッソー・システムズ(ダッソー)は2017年6月20日(現地時間)、Airbus APWorksと協業を開始した。航空宇宙/防衛企業にアディティブ・マニュファクチャリング(積層造形)を導入し、廃棄量や機体重量、製造コストを抑えながら大規模生産を目指す。

 今回の協業では、ダッソーの「3Dエクスペリエンス・プラットフォーム(3D Experience Platform)」と、金属3Dプリンティングを専門とするAPWorksのコンサルティング/設計/生産などの高い専門能力を活用する。

 両社は、ダッソーの航空宇宙産業向けインダストリー・ソリューション・エクスペリエンス「コデザイン・トゥー・ターゲット」の機能を拡張し、バリューチェーン全体の設計パラメータのデジタル統合プロセスを開発する。これにより、部品づくりに積層造形を適用できるようになり、設計の最適化から生産まで、反復可能で拡張性のあるプロセスを創出する。

 3D設計とエンジニアリング、シミュレーションを統合することで、部品が最適化され、パラメータの標準化により認可基準を構築できる。一度認可基準が整えば、その後の試験や、最適化、部品の生産といった各段階で認定されたパラメータに合わせればよい。OEM各社は、サプライチェーンの連携による構想設計の最適化や各段階の仮想検証により、部品の製造時に事前に問題を検知できるようになる。

 両社は今回の協業を、航空宇宙/防衛産業だけでなく、自動車や医療業界、ロボット産業へ拡大することも視野に入れている。

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