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» 2017年08月01日 10時00分 UPDATE

MONOist編集部から:MONOist10周年、製造業エンジニアと一緒に作り上げてきた10年、これからも (1/4)

2007年8月1日の誕生から、ついにMONOistは10周年を迎えました。本記事では、あらためて10年間支え続けていただきました読者や広告主の方々に感謝を述べるとともに、読者調査から振り返る10年前と現在の変化について紹介します。

[三島一孝,MONOist]

10年前の2007年8月1日、MONOist誕生!

 モノづくりスペシャリストのための情報ポータル「MONOist」は2007年8月1日に、ITエキスパートのための問題解決メディア「@IT」の派生メディアとして産声をあげました。

 モノづくりの課題解決を主眼とし、@ITが展開していた、テーマごとに特化した専門的な情報を提供する「フォーラム性」を踏襲。「組み込み開発(現存)」「メカ設計(現存)」「生産管理(現在の製造マネジメント)」の3つのフォーラムでスタートしました。2007年8月1日に公開された記事は、次の3本となります。

MONOistとモノづくりの10年間

 2007年当時の製造業の状況を振り返ると、1990年以降のバブル崩壊期や2000年前後のITバブル崩壊後、一時的な回復傾向を示していた時期です。電機業界では薄型テレビのグローバル競争が活発化しており、現在のBlu-ray Discなど次世代光ディスクの規格争いなどで日本企業が世界の主役となっていた時期でした。一方で自動車産業を見るとトヨタ自動車が世界の自動車生産台数でGeneral Motors(GM)を抜き、世界1位を達成した年となります。全般的に製造業にとっては不況を切り抜け、かつてのような右肩上がりの成長をまたつかめるのではないかと感じていた時期だったと思います。

 しかし、今振り返ると、現在日本の製造業の課題になっている出来事の芽は、このころ既に現れていたように思います。グローバル競争が過熱する中、製品のコモディティ化が加速し、日本企業の強みとしていた生産の付加価値が失われつつありました。さらにデジタル化が加速し、人を基軸としたすり合わせの効力が弱まり、標準化やモジュール化されたものの組み合わせで生まれる製品で十分な性能を発揮できるようになってきました。ただ、当時はまだかつての「Japan as No.1」の余韻がまだ残っており、「Made in Japan」神話などの効力も続くと見られていた時代でした。

 あれから10年がたった今、こうした過去を見ると「根拠なき神話」の危険性を感じざるを得ません。こうした変化の兆しを感じられず、かつてのやり方で突き進んだ製造業のいくつかは消え去り、いくつかは事業を失い、いくつかは独立経営権を失い、そして日本企業でなくなっていきました。そして所属する技術者の中には、望まない環境で苦しむことになった人々もいます。

 MONOistが情報発信をしてきた10年は、こうした「デジタル化」や「グローバル化」などでモノづくりが大きく変革せざるを得なかった10年でした。そして、時代はさらに加速度を増して変化を要求しています。

 IoT(モノのインターネット)の浸透により、製造業のビジネスモデルそのものが「モノ」だけでなく「コト」を組み合わせたものに変化しようとしています。それに伴う、製品の企画手法そのものを考え直すタイミングとなってきました。当然ながら、製品ソフトウェアや製品形状の設計方法も大きく変わろうとしています。製造の領域ではスマートファクトリー化の推進により、製造付加価値をあらためて高めるような取り組みも進みつつあります。

 MONOistでは、モノづくりを中心に位置付けつつ、「変わっていく価値」「変わらない価値」を見極め、デジタル変革が加速する製造業にとって最適な技術や手法の発信を行っていきます。製造業の将来像を描くとともに、製造業の生きる道を示す羅針盤でありたいと考えているのです。

 なお、10周年を1つの節目とする「10周年記念企画シリーズ」も、本稿をはじめとして2017年10月末までの3カ月間で展開していく予定です。特集サイト「MONOist 開設10周年特集」もご用意しておりますので、ぜひこの際にご覧いただければと思います。

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