特集:IoTがもたらす製造業の革新〜進化する製品、サービス、工場のかたち〜
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» 2017年08月14日 08時00分 UPDATE

製造業IoT:トヨタ、インテル、NTTなど7社が自動車エッジコンピューティングの団体を創設

インテル、エリクソン、デンソー、トヨタ自動車、トヨタIT開発センター、NTT、NTTドコモの7社は、自動車ビッグデータ向けネットワーク基盤とコンピューティング基盤の構築を目的とする「Automotive Edge Computing Consortium(AECC)」の創設に向けた活動を開始する。

[朴尚洙,MONOist]

 インテル(Intel)、エリクソン(Ericsson)、デンソー、トヨタ自動車、トヨタIT開発センター、日本電信電話(NTT)、NTTドコモの7社は2017年8月10日、自動車ビッグデータ向けネットワーク基盤とコンピューティング基盤の構築を目的とする「Automotive Edge Computing Consortium(オートモーティブ・エッジ・コンピューティング・コンソーシアム、AECC)」の創設に向けた活動を開始すると発表した。

 AECCでは、インテリジェントな車両制御、リアルタイムデータを用いた地図生成、クラウドコンピューティングによる運転支援など、コネクテッドカーの実現に向け必要となるさまざまなサービスを支える基盤づくりを推進していく。今後数カ月間をかけて、参加する企業や研究機関をグローバルに募りながらAECCの規模拡大を図るとしている。

 コネクテッドカーとクラウドコンピューティングの間で送受信される1カ月当たりのデータ量は、2025年には現在の約1万倍にあたる10エクサバイト(1エクサバイトは100万テラバイトに相当)に達すると予想されている。このため、将来的には、分散型のネットワークや、膨大なデータ処理が可能な大容量の計算リソースやストレージを持つ新しいシステムアーキテクチャが必要になる。これらのアーキテクチャは、地域とグローバルでの連携が必要となるため、国際的な基準への対応も求められるという。

 AECCではこの状況を踏まえて、クラウドで全ての計算処理を行うのではなく、末端の(エッジ)機器側でより多くの計算処理を行うエッジコンピューティングや、より効率的なネットワーク構成技術などを活用することで、自動車とクラウド間のビッグデータの大容量通信と計算処理に重点的に取り組む。また、主に自動車への搭載を想定した、モバイル機器の新しいユースケースの開発とその要件の定義を行い、関連する標準化団体、業界コンソーシアム、ソリューションプロバイダーとの連携に活用していく。さらに、最も効率的な分散・階層型コンピューティングの研究も推進していくとしている。

5Gも重要テーマに

 AECCの活動において、ビッグデータやエッジコンピューティング以外の重要なテーマは、次世代セルラー通信技術の5Gになるだろう。AECCのメンバーで唯一の自動車メーカーであるトヨタ自動車は2017年3月、NTTグループとの間で、コネクテッドカー分野での技術開発や技術検証、技術の標準化のため協業すると発表している。協業内容には、NTTドコモと行う5Gの自動車向けでの標準化推進や5G移動通信システムの実証実験が含まれている。

 また、トヨタ自動車にコネクテッドカー関連の製品を多数納入しているデンソーは2016年2月、NTTドコモとの間で、高度運転支援および自動運転技術の実現に向けてLTEや5Gを利用した車両制御システムの研究開発を協力して進めることに合意している。

 AECCの初期メンバーに名を連ねるインテルとエリクソンは、ともに5Gへの注力を表明している企業だ。特にインテルは、開発を強化している5Gの通信技術を中核に据えて、車載情報機器向けプロセッサやクラウドをエンドツーエンドでつなげる「インテルGoプラットフォーム」の提案に注力している。

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