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» 2017年09月11日 13時00分 公開

学生フォーミュラ2017:学生フォーミュラ2017は京都工繊大が2連覇、4位には名大のEV

第15回 全日本学生フォーミュラ大会の総合優勝は京都工芸繊維大学で、2連覇となった。第4位には名古屋大学が入賞した。EVクラスの車両が上位入賞するのは大会初。

[小林由美,MONOist]

 自動車技術会は2017年9月5〜9日、静岡県袋井市・掛川市内の小笠原総合運動公園(通称「エコパ」)で「第15回 全日本学生フォーミュラ大会」(以下、学生フォーミュラ)を開催した。今回の参加総数は98チーム(国内74チーム・海外24チーム)。今回の総合優勝は京都工芸繊維大学(以下、京都工繊大)で、2連覇達成となった。以降の順位は以下の通り。

  • 第2位:芝浦工業大学
  • 第3位:名古屋工業大学
  • 第4位:名古屋大学EV(EVクラス優勝チーム)
  • 第5位:日本自動車大学校
  • 第6位:横浜国立大学

 京都工繊大は2012年の「第10回 全日本学生フォーミュラ大会」で初優勝して以来、上位6校入賞の常連として活躍してきた(関連記事:トラブルがなければ必ず上位に行ける! ――京都工芸繊維大学)。今回は前年度に初搭載したエアロデバイスを改良し挑んだ。軽量化された車両に、単気筒エンジンと小型タイヤを搭載し、旋回性能を追求した。

 審査ではデザイン面があまり評価されずにデザインファイナル(デザイン審査で高得点を獲得した上位5校による審査会)へのエントリーにはならなかったものの、車両の速さと信頼性が高評価されつつ、「レーシングチームとしての完成度が非常に高い」として高スコアをマーク。最終日のエンデュランス審査ではペナルティーが極めて少ないドライビングテクニックを披露した。

京都工芸繊維大学、最終日のエンデュランス審査での走行。ゼッケンナンバーは1。

 「地元の大型駐車場で走りこんだ。今後のチーム内の技術伝承も引き続き課題」(京都工繊大 工芸科学部 野渕頌平さん)。同大会の動的審査(走行審査)は普段は駐車場として使われるエリアで実施している。

 第2位の芝浦工業大学の車両は、全参加校で唯一、英国のAVON(エイボン)製タイヤを履き、高速コーナーでの旋回性能を突き詰めた。同大は2003年の第2回大会から出場し続ける常連チームで、過去は総合4位にも入賞。その一方で、同大はこれまでにはチーム解散の危機も経験(関連記事:常連校の芝浦工大、またスタートラインに戻って)。そこから徐々に這いあがり、前大会は第9位。さらに今回は同大としては10年ぶりの入賞、かつ過去最高順位と大躍進となった。

 「チームマネジメントでは『雰囲気をギスギスさせない』ことに気を使った。2017年度は新入生勧誘に力を入れ、メンバーを大幅増員した」(芝浦工業大学 システム理工学部 小林海さん)

芝浦工業大学、最終日のエンデュランス審査での走行。ゼッケンナンバーは8。

 第4位には今回からEV(電気自動車)クラスのみに絞り込んだ名古屋大が入賞。パワーユニットは日産自動車製「リーフ」のモーターを搭載して挑んだ。車体重量を200kg前後に追い込むICV(従来のガソリン車)部門の車両と比べると、400kg弱という重たい車両になったものの、それをカバーできるほどの旋回性能を目指した。同大は2014年の第12回大会の総合優勝校であり、今回も総合入賞を目指していた。

「今回、EVクラスに絞ったのは、スピードが出せるのはEVだと考えたから」(名古屋大学 工学研究科 柴山瑛輝さん)

名古屋大学チームリーダーの柴山瑛輝さん(写真右)とチームメンバー、走行車両。ゼッケンナンバーはE5。

 EVクラスについては、2011年の第9回全日本学生フォーミュラ大会から模擬審査やプレ大会を実施し、2013年の第11回大会から本導入。今回のEVクラスでは、過去最多となる15台が参加登録した。総合6位以内にEVが入ったのは大会初となった。

 なおMONOistでは、自らも学生チームにスポンサードして支援する、3Dモノづくりのコンサルタント 関伸一氏による恒例の取材レポートを公開予定だ。

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