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» 2017年09月13日 06時00分 公開

設計開発ツール:シャシーダイナモでどこまで公道走行を再現できるか、東陽テクニカの挑戦 (2/2)

[齊藤由希,MONOist]
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曲がれるシャシーダイナモ

シャシーダイナモでエンジンに負荷をかけた状態でのステアリング操作が可能(クリックして拡大) 出典:東陽テクニカ

 DMTSのベースとなるのは同社が総代理店として販売するRototest(ロトテスト)製のハブ結合式シャシーダイナモメーターシステム「ROTOTEST Energy」だ。直進のみの走行を前提とした従来型のシャシーダイナモとは異なり、試験車両からタイヤを外してダイナモを車両に装着する。ダイナモは可動式なので、エンジンに負荷をかけた状態でのステアリング操作が可能になる。

 ロトテストのシステムは競合他社の製品と比較して軸合わせが容易なのが特徴だ。床下にローラーを設置する従来のシステムと比較して低コストで、ホイールベースに合わせた段取り替えも不要だ。このシステムを環境試験室に持ち込むことで、実走行に近い状態での環境試験を実施できる。また、時速160km程度まで静粛性を維持できる特徴を生かし、走行で発生するノイズ・騒音を室内で評価することにも対応するとしている。

ロトテストのシステムを装着する様子(クリックして拡大) 出典:東陽テクニカ

 ロトテストのシャシーダイナモに、複数の装置を組み合わせることにより、実走行に近い状態を室内で詳細に再現する。具体的には、加減速やコーナリングによる車両の姿勢を再現するリフトや、路面状況に応じた反力を発生させるステア反力発生装置、実際の公道走行で収集したセンサーや位置情報、映像のデータを再生する装置を組み合わせる。また、モデルベースの開発ツールとも連携し、車両特性を高精度に再現させる。

 まずは、今後1年程度でコーナリングを含む公道走行の再現が可能なシステムの構築を進め、ドライビングロボットの適用や自動運転車の台上テストの具現化にも順次取り組んでいく計画だ。ドライビングロボットについては、テストドライバーの操作を学習させるなどして再現性の高い評価を行えるようにする。

第1段階はコーナリングを含めて公道走行を再現できるシステムの構築(左)。実走行でのセンサーのデータを反映したテストや、ドライビングロボットの適用を目指すのが第2段階となる(右)(クリックして拡大) 出典:東陽テクニカ
実走行のデータと疑似信号を組み合わせ、自動運転車の走行も再現することを目指す(左)。システムの構成例。ロトテストのシャシーダイナモとさまざまな装置やツールを連携させる(クリックして拡大) 出典:東陽テクニカ(右)
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