4K 3Dビデオ技術搭載の手術用顕微鏡システム医療機器ニュース

ソニー・オリンパスメディカルソリューションズは、4K 3Dビデオ技術を搭載した手術用顕微鏡システムを発表した。高精細かつ立体的なデジタル画像によって緻密な手術をサポートする。

» 2017年10月03日 15時00分 公開
[MONOist]

 ソニー・オリンパスメディカルソリューションズは2017年9月19日、4K 3Dビデオ技術を搭載した手術用顕微鏡システムを発表した。同社は、ソニーイメージングプロダクツ&ソリューションズ(ソニー)とオリンパスによる医療事業に関する合弁会社。同システムは3社が協業で開発し、オリンパスが製品化する。同年10月上旬より、「ORBEYE(オーブアイ)」というブランド名で日本とアメリカで順次発売する。

 同顕微鏡システムは、4K 3Dビデオ技術を搭載し、高精細かつ立体的なデジタル画像によって緻密な手術をサポートする。4K 3Dの大型55型モニターで観察できるため、術者の疲労軽減やチームサージャリーに役立つ。顕微鏡部を従来機の体積比95%減小型化し、広い手術空間の確保やセットアップ時間の短縮が可能となった。

 開発時の各社の役割は以下の通りだ。

 ソニーは、デジタルイメージング技術による4Kおよび3D映像技術や小型化技術などを提供し、医療用4K 3Dモニター/レコーダーの製品開発を担当した。同システムには、4KのExmor R CMOSイメージセンサーやレンズデバイス、光学/鏡筒設計、画像/信号処理や光伝送の技術、機構設計、制御技術などの技術が組み込まれている。これらの技術により、4K 3Dの高精細な映像を低遅延で伝送/表示可能になった。

 オリンパスは、手術用顕微鏡について、開発から販売まで携わってきた長年の経験を生かし、医療機器開発のノウハウや医療現場のニーズといった知見を提供した。同社のコア技術であるアーム機構とバランス技術、赤外光/青色光観察、NBI(Narrow Band Imaging:狭帯域光観察)技術を生かし、製品設計と製造を総合的に担当した。

 ソニー・オリンパスメディカルソリューションズは、ソニーとオリンパスの技術や知見を融合し、レンズ、光源、イメージセンサー、モニター、レコーダーとシステム全域にわたって基礎的な技術開発を担当した。

photo 手術用顕微鏡「ORBEYE」 出典:ソニー・オリンパスメディカルソリューションズ

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