リュックのように背負えるデスクトップマシン「HP Z VR Backpack」で製造業VRを快適に製造業VRの最新機器

背負えるタイプのVR用ワークステーション「HP Z VR Backpack G1 Workstation」に注目が集まっている。HMDのケーブルを気にする必要がなく、VR空間をストレスなく、のびのびと動き回れる。SF映画の装備さながらのルックスがカッコいいだけではなく、3D CAD・CG用マシンとしての秀逸さにも注目したい。

» 2017年11月06日 10時00分 公開
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 ゲームの世界で今、非常に人気の高いVR(Virtual Reality)技術だが、近年は幅広い産業分野での活用が始まっている。製造業においても企画から設計・製造、アフターサポートといった一連のプロセスの中でのニーズが高まっている。3D CGやCADのデータからVRコンテンツを作成し、展示会での展示、設計レビュー、アフターサービス、社員教育などで幅広く生かしている。

 設計データをVR化することで、設計実務に詳しくない他部門の人や顧客を交えてのディスカッションが、開発のなるべく初期から実施することが可能になる。図面や画面の中の3Dデータを“見る”ことと、VRで“リアルに体験”することとでは、受け取る情報の質が大きく異なってくる。

 例えば、教育においては、マニュアルや講師による研修だけではなく、体験を伴う学習ができることで、学習事項についてより理解を深めることが可能だ。開発初期の設計レビューにおいては、“見る”だけの環境だけでは気付けない問題を発見して後工程での手戻り削減につなげる、あるいは新たな発想を喚起するといったことなどが期待できる。

 2016年頃からのVRの盛り上がりは、数値計算や画像処理技術の急速な進化、HMDなどVR機器の価格破壊が進んだことが大いに関連している。市場の盛り上がりの中、3D CG/CADといったソフトウェア側におけるVR関連の機能拡充や発表も盛んだ。3Dソフトウェア側から直接かつ簡単にVRコンテンツを生成する、あるいはネイティブなデータをVR環境で直接閲覧するといった仕組みも登場している。多忙極める設計開発の中で、3DデータをVRで活用しやすい環境が整ってきた(関連記事:欲しいVRは自分で作れる! モノづくりのための Stingray VR 入門)。

背負えるワークステーション HP Z VR Backpackとは

都内で行われた「HP Workstation Zシリーズ新製品 特別セミナー2017 秋」会場内で、HP Z VR Backpackを案内してくれた、日本HPワークステーションビジネス本部 本部長 大橋秀樹氏

 VRを利用するためのハードウェア側も進化してきている。HPにおいてもVRでの活用ニーズに対応するマシンをリリースしている。HPの「HP Z VR Backpack G1 Workstation」(以下、HP Z VR Backpack)はVR対応のウェアラブルワークステーションで、VRを使いたい3D CG/CADユーザーにとってうれしい機能が満載だ。

まるでリュックのようなマシン

 HP Z VR Backpackはリュックのようにマシンを「背負える」ことが大きな特長だ。製造業でのVRコンテンツは、車両や大型機械、設備など、比較的大きいモノを見ることが多く、かつユーザーもよく動き回る。従来のマシンでは、ユーザーが動き回ろうとするとケーブルが邪魔をしてしまう場合が多々あった。HP Z VR Backpackは、HMD(ヘッドマウントディスプレイ)のケーブルを背負った本体に直接つなげてしまえるため、従来のマシンでは煩わしかったケーブルを気にしなくてもよくなった。

 重さは外付けバッテリーを含めても4.6kg程度で、生後数カ月の赤ちゃんを背負う程度。さらに人間工学に基づいた設計で、背負ったときの負担を極力なくすようになっている。転倒時や障害物への接触を考慮し、高い堅牢性も確保。米軍調達基準(MIL-STD-810G)にも対応する。

自動車のデータに没入中の担当記者:ケーブルのことを気にせず自由に動き回れる!

 VRの処理はマシンパワーを食うため、利用している途中で電源が切れてしまうといったことがないよう、ウェアラブル利用時のバッテリーも工夫されている。HP Z VR Backpackは4個の外付けバッテリーパックのセットが標準で付属する。そのうち2個を稼働させる本体に取り付け、残り2個を充電ステーションで待機させておく。稼働しているマシンに付ける2個のパックは1時間程度のVR利用で消耗するが、待機しているパック2個をすぐに交換できる。バッテリーが消耗すると、筐体のHPロゴが黄色く点滅する。1、2時間程度のレビューや会議でも十分対応が可能だ。

HP Z VR Backpackのバッテリーと充電ステーション

 さらに、HP Z VR Backpackならではの特長として、デスクトップマシンとして兼用できる点がある。3D CGソフトやCADを使いたい場合は、マシン本体をドッキングステーションに置けばよい。VR用のマシンと設計作業用のマシンを別個に用意する必要がなくなり、データ移動や管理の煩わしさがない。VRで発見した問題や気づきを3D CGソフトやCAD側のデータに即反映し、さらにVR環境に修正したデータをすぐ戻すことも可能になり、設計レビューがスムーズに実施できる。

 製品の形状を検討する時、設計側は「ここを5mm上に」「この溝を下に3mm深くする」というふうに数値で考えるが、デザイナー側は「ここを少し上にして」「少しへこませて」など感覚的に考える。HP Z VR Backpackのある環境であれば、CADのデータを基にして直感的な設計変更がその場で可能になる。意思疎通の仕方が異なる他部門同士でも、VRによる体験を通してやりとりがスムーズになる。

HP Z VR Backpack本体をドッキングステーションにセット

 vProをサポートしたIntel(インテル)のプロセッサ「Core i7 vPro」や、16GBのビデオメモリを持つNVIDIAのGPUボード「Quadro P5200」を搭載し、VRの処理や3Dでの設計に耐え得る高い性能や安定性についても妥協していない。高負荷の処理で発生する熱は独自のエアフロー機構で効率的に排出している。

HP Z VR Backpackの利用イメージ(出典:日本HP)

 本体を背負いHMDやコントローラーを装備した姿が、まるで映画の「ゴーストバスターズ」の主人公たちを彷彿(ほうふつ)とさせる。筐体は斜めにエッジをカットし、すっきりしたデザインにまとまっている。

 マシンに配した「HP」のロゴは「プレミアムライン」といい、洗練されたデザインと高性能を兼ね備えた製品のみに冠される。カッコいいデザインで、仕事の気分も大いに上がることだろう。

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アイティメディア営業企画/制作:MONOist 編集部/掲載内容有効期限:2017年12月5日