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» 2017年12月04日 11時00分 公開

協働ロボット:協働ロボットで世界シェア58%のユニバーサルロボット、中小企業への提案を強化 (1/2)

デンマークのユニバーサルロボットは、東京都内で会見を開き、同社の事業戦略に付いて説明。協働ロボットの金額シェアで58%と圧倒的トップの地位を築く同社だが、中小企業への提案活動を強化していく方針を示した。

[朴尚洙,MONOist]

 デンマークのユニバーサルロボット(Universal Robots、以下UR)は2017年12月1日、東京都内で会見を開き、同社の事業戦略に付いて説明した。

 2005年に創業したURは、人とロボットが協調して作業を行う協働ロボット(Cobot)の先駆的企業として知られる。同社の推定によれば、協働ロボットの市場規模は年率50〜70%で成長しており、2021年には20億〜30億米ドルに達する。そんな協働ロボット市場において、2016年のURの金額シェアは58%と圧倒的トップの地位を築いている。現時点で、世界で約1万8000台のURの協働ロボットが稼働しているという。

ユニバーサルロボット 社長のユルゲン・ホン・ホレン氏 UR 社長のユルゲン・ホン・ホレン氏

 同社社長のユルゲン・ホン・ホレン(Jurgen von Hollen)氏は「自動化やロボット化されている領域はまだまだ小さい。協働ロボットによってその領域を広がっていくだろう。であるからこそ、ロボットの導入に小さ過ぎる企業もなければ、大き過ぎる企業もない。URは『製造現場の人々に力を与えていく』という社是のもと、ロボットを必要とする全ての企業に届けたいと考えている」と語る。

 URの協働ロボットは、大企業から中小企業、自動車やエレクトロニクス、医薬品に至るまでカバー範囲は広い。「全ての企業のニーズに対応できるが、使い勝手の良さや柔軟性が最大の特徴だ。そういう意味では、少量多品種の生産を手掛けることが多い中小企業により適している」(ホレン氏)。

URの協働ロボットが狙う市場 URの協働ロボットが狙う市場。カバー範囲は広いが、少量多品種の生産を手掛けることが多い中小企業により適しているという(クリックで拡大) 出典:ユニバーサルロボット

 事業戦略としては、人との協調作業に最適なロボットアームなどのハードウェア、作業内容のティーチングを容易にするソフトウェアから成る技術を競合他社との差異化の中核に据える。ホレン氏は「ただし技術だけでは成長し続けることは難しい、URのロボットをプラットフォームとした販売代理店やパートナー、エコシステムとの連携が不可欠だ」と強調する。

ユニバーサルロボットの山根剛氏 ユニバーサルロボットの山根剛氏

 URが欧州、米国、アジアと事業展開を拡大していく中で重要な役割を果たしてきたのが、現地の販売代理店だ。日本では現在7社と契約を結んでおり「各代理店は、ロボットメーカーのように顧客にURのロボットを直接販売していくことになる。URの日本オフィスは、協働ロボットの認知度を高めるなどのサポート役になる」(UR 北東アジア地域 ゼネラルマネージャの山根剛氏)。

 日本市場での売上高は前年比で150%増(2.5倍)と大きく成長している。山根氏は「2016年はPoC(概念実証)の段階だったが、2017年は実生産ラインで本格運用されつつある。現時点では、採用実績は大手企業の方が多いが、中小企業の採用事例も出始めている。本格運用までに2〜3年かかる大企業と比べて、中小企業は立ち上げが早いのが特徴だ」と説明し、今後も中小企業への提案を強化する方針を示した。

日本市場における2017年の進捗 日本市場における2017年の進捗(クリックで拡大) 出典:ユニバーサルロボット

 URは、同社の協働ロボット向けの無料オンライントレーニングを提供している。全プログラムで87分間という内容で、既に1万2000人が参加している。現時点では日本語化されていないものの「2018年早々に日本語版の準備が整うので、その際にはぜひ受講してほしい」(山根氏)としている。

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