「軽初」の装備盛り込んだスズキ「スペーシア」、フロントガラス投影式HUDも：安全システム（2/2 ページ）

軽初、スズキ初の機能は7万5600円のパッケージ

運転支援システムのセンサーは単眼カメラとレーザーレーダーの組み合わせを続投（クリックして拡大）

　標識認識機能は、進入禁止にしか対応していない。コスト面から機能を絞ったのではなく「スズキとして初めて搭載する機能なので、まずは社会課題となっている逆走防止に向けて進入禁止を選んだ。市場のニーズを踏まえて対応する標識を増やしていく」（スズキの説明員）という考えだ。

　標識の検出は、自動ブレーキなどに用いている前方を監視するフロントカメラで行う。センサー自体は、「スイフト」から採用しているのと同じ単眼カメラとレーザーレーダーを一体化したタイプだ。進入禁止の標識を検知するとHUDに警告が表示される。

後退時ブレーキサポートも初採用となる（クリックして拡大）

　後退時ブレーキサポートは、リアバンパーに内蔵した4つの超音波センサーを使用する。後方3m以内に障害物があり、時速10km以下で後退している時に作動するもので、後方誤発進抑制機能も兼ねる。後方誤発進抑制機能では、誤って強くアクセルを踏み込んだ場合にエンジンの出力を落とす。

　3Dビューは、車両の真上だけでなく斜め上空から見たような視点で表示できるようにした。車両の前後左右に装着した4つのカメラの映像を合成する。エンジン始動時に自動で表示され、シフトレバーをパーキング以外に入れると映像が消える。カーナビゲーションシステムの画面から、全体を見渡す車外の視点と車体を透かしたような室内からの表示に切り替えられる他、映像を任意で一時停止することも可能だ。

3Dビューに使用するカメラ（クリックして拡大）

　車両価格はスペーシアが133万3800円から、スペーシア カスタムが157万6800円からとなる。3DビューやHUD、標識認識機能を含むメーカーオプションのパッケージは、7万5600円から。また、マイルドハイブリッドシステムを全車に搭載し、JC08モード燃費は30.0km/lを達成した。月間販売台数は1万2000台を計画する。「充実した安全装備や、使ってもらいやすい価格でホンダ『N-BOX』など競合モデルにチャレンジしていきたい」（スズキ 社長の鈴木俊宏氏）。

新型スペーシアの外観（クリックして拡大）

新型スペーシアの室内（クリックして拡大）

新型スペーシア カスタムの外観（クリックして拡大）