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» 2017年12月22日 06時00分 公開

モータースポーツ:自動車専門メディアとの熱い戦い、2017年の“メディア4耐” (1/4)

28回目を迎えたマツダ「ロードスター」ワンメークの耐久レース、「メディア対抗4時間耐久レース」に参加した。プロチームでなくても、モータースポーツは熱く盛り上がる。

[高根英幸,MONOist]
ロードスターで4時間の周回数を競うメディア4耐(クリックして拡大)

 「メディア対抗4時間耐久レースにウチのドライバーとして出ませんか?」

 アイティメディアの某氏からお誘いがあったのは、2017年5月の連休明けのことである。「メディア対抗4時間耐久レース」、通称メディア4耐とは、マツダ「ロードスター」のワンメークレースの1カテゴリーで、自動車に関係したメディアがチームを組んで4時間を戦う耐久レースだ。開催は2017年9月で3カ月も前になるが、年の瀬なので思い返してみる。

 エンジンはもちろん、吸排気系さえもノーマルで、足回りとブレーキを強化し、バケットシートとロールケージを装着したロードスターで4時間の周回数を競う。しかも各チームはクルマを扱う自動車専門メディアの編集者などのスタッフが中心だ。助っ人として元レーシングドライバー(現役も?)、クルマ好き有名人などが加わることもあって、レベルと注目度の高さは相当なもの。もはや、日本の伝統的レースの1つといわれるまでになった。

 このメディア4耐にアイティメディアは2016年(昨年)から参戦している。前述のように強豪チームはレーサー上がりが名を連ねるが、わがアイティメディアチームの布陣は、かなりユニークだ。5人のドライバーのうち、4人は社内のスタッフなのだ。

 西坂真人氏は昨年もドライバーとして参戦し、その後MTの練習用として20ウン年ぶりにBMW MINIの「クーパーS」を購入してしまったほどのクルマ好き。山口恵祐氏はITmedia NEWSの記者で、やはり昨年もメディア4耐でステアリングを握っただけでなく、愛車のSUBARU(スバル)「インプレッサSTIバージョン」で筑波サーキットを攻めている。

 企画局の柿澤誠氏は仲間とミニサーキットの耐久レースに参戦するほどのマニアだし、常務執行役員の斎藤健二氏もK4GPという軽自動車の耐久レースに参戦し、愛車はポルシェ「911」(しかも空冷の「993」!)というこだわりっぷりなのだ。

 筆者もレーシングドライバーではないが、これまで雑誌企画でレース参戦の経験はある。昨年は岡山国際サーキットでクラシックミニの5時間耐久レースに出て2位(組んだドライバー2人が速かっただけなのだが)に入賞しており、筑波サーキットの走行経験も他の4人よりは多い。

 他のチームでもドライバーを編集部員だけで結成したところがあるようだが、純粋な自動車専門メディアではないのにここまでクルマ好きがそろったのはちょっと意外なほどだ。社内での作戦会議も順調に進み、あっという間にレース前日を迎えた。

 しかし、ほぼ、ぶっつけ本番と言ってもいい状態なのである。昨年も出場した西坂選手と山口選手以外はパーティレース仕様のNDロードスターをドライブした経験がなく、残る3人のうち私以外は筑波サーキットで走った経験があまりない。他チームでは自前でロードスターを用意してコソ練までしているところも珍しくないというのに、われわれと来たらのんびりしたものだ。

秘密兵器の松本貴志氏(クリックして拡大)

 だが、われわれには強力な秘密兵器が存在するのである。それは若手社員の松本貴志氏だ。実は学生時代、レーシングカーを企画・設計・製作し、走行やプレゼンまでしてプロのエンジニアに評価してもらう「学生フォーミュラ」という競技に参加していたのだ。レースのマネジメントに関しては知識もスキルも万全で、全幅の信頼が置けるブレーンだ。

 もっとも、アイティメディアの社員が主体となって参加するのは実質的には2017年(今年)が初めてと言っていい状況である。成績を期待することはせずデータ収集に励み、2018年(来年)から本格的に勝負を挑みたいと考えていた。ところが、われわれのもくろみとは裏腹に経験不足が露見し、レース当日はハプニングの連続なのであった。

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