ET2017 特集

ガレッジニア部門が初開催、マイクスタンドまでスマート化?〜ETロボコン2017チャンピオンシップ大会〜ETロボコン2017(2/4 ページ)

» 2017年12月27日 07時00分 公開
[大塚実MONOist]

ゲーム性が増したアドバンストクラス

 一方「デベロッパー部門」は従来通り、入門者向けの「プライマリークラス」と上級者向けの「アドバンストクラス」の2クラスで開催されている。

アドバンストクラスのコース アドバンストクラスのコース(クリックで拡大)

 走行体(ロボット)は2016年から変更はなく、プライマリークラスは倒立振子型の「EV3way-ET」、アドバンストクラスは三輪型の「HackEV」を使用する。デベロッパー部門の特徴は、各チームでハードウェアは全く共通ということ。アルゴリズムをどのように実装するか、勝負はソフトウェアで決まる。

プライマリークラスの「EV3way-ET」アドバンストクラスの「HackEV」 プライマリークラスの「EV3way-ET」(左)とアドバンストクラスの「HackEV」(右)(クリックで拡大)

 アドバンストクラスは、前半のライントレース競技と、後半のゲーム競技で構成される。ライントレースの走行タイムから、ゲームで得たボーナスタイムを引いたものがリザルトタイムとなり、LコースとRコースの合計リザルトタイムで順位が決まる方式だ。上位入賞するためには、速さと巧さの両方を兼ね備える必要がある。

 ゲームの内容は、Lコースが「ブロック並べ」、Rコースが「ET相撲Neo」となる。この2つのゲームは、名前こそ2016年と同じものの、それぞれ難易度が大幅にアップしていた。

 ブロック並べは、ゲーム的な要素が非常に大きくなった。円柱形のブロックを、同じ色のエリアまで運ぶことでボーナスを得られるところは同じだが、2017年はその置いたブロックで図形を描ければ、さらにボーナスが得られるようになった。ただし、2016年は格子状の配列だったのに対し、2017年は網状になっており、簡単にはいかない。

ブロック並べのエリア ブロック並べのエリア。網状の複雑な配置になった(クリックで拡大)

 ET相撲Neoは、ブロックの数がまず4個から8個へと倍増。また2016年は特定の色以外のブロックを外に押し出すだけで良かったが、2017年は色によって、外に押し出すか、あるいは少しずらすだけにするか、動かし方まで変えなければならなくなった。なお、2017年も周囲を新幹線が走っているので、衝突も避ける必要がある。

ET相撲Neoのエリア ET相撲Neoのエリア。新幹線のポイントは自動で切り替わる(クリックで拡大)

 文章で読んでもピンと来ないと思うので、ルールについては、動画を見てもらった方が分かりやすいだろう。この動画で、Lコースの「Team ASaGi」は、ブロックを五角形に並べることに成功している。今大会、五角形を作ることができたのはこのチームだけだ。一方Rコースの「HELIOS」は、新幹線を止めた上で、ブロックを8つ全て動かすことに成功した。

Team ASaGi(Lコース)とHELIOS(Rコース)の走行(クリックで再生)

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