特集:IoTがもたらす製造業の革新〜進化する製品、サービス、工場のかたち〜
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» 2018年01月09日 11時00分 公開

メイドインジャパンの現場力(13):リードタイムを半減、AR活用なども視野に入れる日立大みか工場の進化 (2/3)

[三島一孝,MONOist]

リードタイム半減につなげた高効率生産モデルの価値

 多品種少量生産に対応する意味で、特徴的なのが「作業改善支援システム」である。これは、カメラやモニターなどが設置された作業台をベースとし、人手によるセル生産の支援するというものである。

 スマート工場化などで難しいのが人手による作業のデータ化である。「作業改善支援システム」では、作業指示書をモニター画面に表示すると同時に、作業指示書のページ送りとページ送りの間の時間を作業時間と想定し、各工程の作業時間などを把握できるという仕組みを取り入れたことで、現場の負担を小さく、作業内容の把握ができるようになったという。

photo 作業台車で作業をする様子。右側で製造する制御盤と一緒に移動しながら工程を進めていく(クリックで拡大)

 これらで得られた作業データをもとに、多くの時間がかかっている作業などを割り出し、設計工程や作業工程の改善や、作業員のスキル向上などに役立てていく。そこで役に立つのが、映像である。「作業改善支援システム」で活用している作業台車には、手元を撮影するカメラの他に周辺8方向を撮影するカメラが設置されている。当然、時間のかかった工程でどのような作業が行われたかというのが手元の作業を映像で見ることで把握できる他、部品を取りに行く作業や立ち姿勢、実際の制御盤に組み付ける作業などは、手元だけを撮影していても分からない。これを周辺も撮影するカメラでカバーし、担当する作業台車以外のカメラからの映像を活用することで把握するというものである。

photophoto 「作業改善支援システム」の作業台車(左)と作業台車上に取り付けられたカメラ(右)(クリックで拡大)出典:日立製作所
photophoto 「作業改善支援システム」での他の作業台からのカメラの映像(左)と3DCADデータを有効活用するために開発した作業指示ビュワー(右)(クリックで拡大)出典:日立製作所

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