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» 2018年01月10日 10時00分 公開

2017国際ロボット展レポート:ヒューマノイドに再び脚光、コンビニ店員ロボも――iREX2017サービスロボットレポート (1/5)

過去最大規模の開催となった「2017 国際ロボット展(iREX2017)」。本稿では、会場の4分の1ほどの面積を占めていたサービスロボットゾーンの展示を中心にレポートする。注目を集めていたのは、トヨタ自動車と川崎重工業が展示した新型のヒューマノイドロボットだ。

[大塚実,MONOist]

 「2017 国際ロボット展(iREX2017)」が2017年11月29日〜12月2日、東京ビッグサイトで開催された。隔年開催の同展示会は今回で22回目。前回の446社を大幅に上回る612社が出展。過去最大規模での開催となり、4日間で13万人以上が訪れた。本稿では、会場の4分の1ほどの面積を占めていたサービスロボットゾーンの展示を中心にレポートする。

 ロボットブームともいわれる活況を呈する中、今回はトヨタ自動車と川崎重工業が新型のヒューマノイドロボットを出展。再びヒューマノイドに注目が集まっていたのが印象的だった。まずは、ヒューマノイド関連の展示から見ていくことにしよう。

トヨタブースはいつ行ってもこの状態。デモを見るのも大変だった トヨタブースはいつ行ってもこの状態。デモを見るのも大変だった(クリックで拡大)

10年ぶりの新型ヒューマノイドロボット

 トヨタ自動車の「T-HR3」は、同社としては3世代目となるヒューマノイドロボット。第3世代といっても、前世代の発表がもう10年も前のことなので、かなり久しぶりの登場となる。楽器を演奏していた従来のロボットとの大きな違いは、位置制御に加え、トルク制御が可能になったことだ。

右側がヒューマノイドロボット「T-HR3」で、左側がマスター操縦システム 右側がヒューマノイドロボット「T-HR3」で、左側がマスター操縦システム(クリックで拡大)
2005年の愛知万博で披露されたロボット。これが第1世代だった 2005年の愛知万博で披露されたロボット。これが第1世代だった(クリックで拡大)

 同社は、ロボット用のトルクサーボを多摩川精機と共同開発、T-HR3の全32軸中、29軸に搭載した。このトルクサーボは、トルクセンサー、モーター、減速機を一体化したもの。ロボットが受ける外力を伝えることで、ロボットに加えられた力を受け流すような動きが可能になる。

 トヨタ自動車は、介護や家事など、人に寄り添えるロボットを目指しており、安全性を確保するためには、このような“柔らかい制御”は必須の機能といえる。将来的には、建設、災害、宇宙などの極限環境での応用も視野に入れて開発しているそうだ。

 T-HR3は、マスタースレーブ方式による操縦が可能。マスターアーム、マスターフット、ヘッドマウントディスプレイから構成されるマスター操縦システムが用意されており、ロボットからの映像を見て、ロボットが受ける反力も感じながら、リアルな感覚で遠隔操縦することができる。

マスター操縦システムを使い、リアルな遠隔操縦が可能だ マスター操縦システムを使い、リアルな遠隔操縦が可能だ(クリックで拡大)

 ブースのデモでは、このマスター操縦システムを使い、オモチャのブロックを積み上げる動作や、コップやペットボトルを片付ける動作などを披露した。また全身協調バランス制御を実現。周囲の人間や物体などに接触しても、全身を使ってバランスを維持できるようになっており、13種類のポーズに次々移行する動作を見ることができた。

ブロックのデモこれは懐かしい「命」のポーズ ブロックのデモ。つかみ損ねることもあったが、3段に積み上げた(左)。これは懐かしい「命」のポーズ。ネタが全体的に微妙に古い(右)(クリックで拡大)
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