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» 2018年03月01日 11時00分 公開

FAニュース:世界最大の産業展示会に82社の日本企業が参加、日本版モノづくりを訴求 (1/2)

日本能率協会 ドイツメッセ日本代表部は、2018年4月23〜27日にドイツのハノーバーで開催される産業技術の展示会「ハノーバーメッセ2018」の開催概要とともに、日本企業の出展状況やジャパンパビリオンの内容などを紹介した。

[三島一孝,MONOist]

 日本能率協会 ドイツメッセ日本代表部は2018年2月28日、2018年4月23〜27日にドイツのハノーバーで開催される、世界最大規模のB2Bの専門展示会「HANNOVER MESSE(ハノーバーメッセ)2018」と物流とサプライチェーンの展示会である「CeMAT(セマット)2018」の開催概要とともに、日本企業の出展状況とジャパンパビリオンの内容について発表した。

 「ハノーバーメッセ」はドイツのハノーバーで開催される、オートメーションやデジタル生産システム、エネルギーシステムなど、産業関連技術を紹介するB2Bの専門展示会である。2017年の出展企業は6500社で来場者は22万5000人となっている。2011年にハノーバーメッセにおいて「インダストリー4.0」のコンセプトが発表されたことから、インダストリー4.0の進捗確認の場として最近では注目を集めている。2016年から日本能率協会が国内総代理店となって国内企業の取りまとめなどを行っている。

 既に2017年10月に開催概要に関する国内発表を行い、物流の展示会「CEMAT」と合同開催であることなどが説明されている※)が、今回はもう1つの目玉となっているジャパンパビリオンの概要と、日本からの出展企業の状況を紹介した。

※)関連記事:インダストリー4.0とロジスティクス4.0が融合、ドイツの展示会が初の共同開催

 ジャパンパビリオンは、ロボット革命イニシアティブ協議会(RRI)と日本能率協会が共同で設置するブースで、RRIの国際標準化やドイツとの連携、国内での取り組みを紹介するとともに、企業ブースエリアを用意し参加を募集していた。

 最終的にジャパンパビリオンには、i Smart Technologies、アビームコンサルティング、東海エレクトロニクス、マクシスエンジニアリング、ミツイワ、IBUKI/LIGHTzの6社が出展し、それぞれの独自技術を紹介する。

 また、日本企業の出展数は82社となっている。2017年は79社の出展数で微増だが、ジャパンパビリオンの6社も含めているため、単独ブースとしては事実上減少している。ただ「ハノーバーメッセは奇数年にテーマ数を増やして規模を大きく開催しており、偶数年はテーマ数を絞り込んで開催している。2018年は“小さい”ハノーバーメッセだ。2016年は58社の出展数だったので、そういう意味では増加傾向は変わらないと見ている」と日本能率協会 ドイツメッセ日本代表部 部長の竹生学史氏は述べている。

photo 出展企業と代表者たち(クリックで拡大)

インダストリー4.0の中心で日本の価値を訴える出展企業

 会見では、ハノーバーメッセ2018に出展する日本企業の内、ジャパンパビリオンに出展する6社と、単独で出展するヤマハ発動機、高石工業、日本電機工業会(JEMA)の3社(団体)が出展内容について紹介した。9社の発表をダイジェストでお伝えする。

統合制御型ロボットシステムを訴求するヤマハ発動機

 単独ブースでハノーバーメッセに初めて出展するヤマハ発動機は2016年12月に発表した統合制御型ロボットシステム「Advanced Robotics Automation Platform」と関連製品を中心にアピールを進める方針である※)。同プラットフォームと接続する関連機器として、リニアコンベアモジュールである「LCM-X」、統合コントローラー「YHX」、マシンビジョン「YFAEYE」などを紹介する。

※)関連記事:生産ラインのロボットを一括コントロール、競合他社製品も制御可能

 ヤマハ発動機 ロボティクス事業部 FA統括部 営業部長の山田勝基氏は「インダストリー4.0などの思想に適合するフルデジタル生産が実現可能な統合制御型ロボットシステムを中心に訴求したい。製品では、ラダー言語からIEC 61131-3言語※)に対応した統合コントローラーへの引き合いが高く期待している。欧州での占有率はまだまだだが、新たな製品群で欧州市場開拓につなげていきたい」と抱負を述べている。

※)関連記事:IEC 61131-3の特長〔前編〕5つのプログラミング言語と変数

水素ステーション用ゴムパッキンの技術力を紹介する高石工業

 5年連続の出展となったのがゴム関連メーカーである高石工業である。同社は工業用精密ゴムパッキンを展開するとともに、ゴム関連技術の研究開発を強化しており、新市場に対するさまざまな技術開発を進めている。その1つとして取り組んだのが水素ステーション用の耐水素用ゴムパッキンである。国内では既に採用実績があるが、海外での市場開拓につなげるために出展を続けているという※)

※)関連記事:ゴム業界の常識への挑戦が生んだ、水素ステーション普及の“立役者”

 高石工業 係長の古家育真氏は「3年連続で出展したくらいからサンプル品の提供などビジネスが動く気配が生まれ始めた。今はハノーバーメッセで出会った20社前後の企業とやりとりが進んでいるところだ」と手応えについて述べている。

日本版モノづくりを世界に訴えるJEMAとIVI

 初出展となるJEMAは、IVIと共同で出展し日本版モノづくりの価値をドイツで訴えるとしている。IVIは2016年12月に発表したスマート工場の基本モデル「Industrial Value Chain Reference Architecture (IVRA)」をさらに進化させた「IVRA-Next」を紹介する計画である※)

※)関連記事:IVIが「スマート工場モデル」を公開、先行する独米に対し“日本式”を提案

 一方のJEMAは、2030年の製造業の姿を訴えた「JEMA 製造業2030」と同レポート内で訴えた「FBM(Flexible Business and Manufacturing)」の概念について紹介する方針だとしている※)

 JEMA 技術部 次長の高橋一郎氏は「ドイツをはじめ海外の企業に日本のモノづくりの概念などをより知ってもらいたい。発信を進めることで工業会間の連携などにもつなげられると考えている」と述べている。

※)関連記事:2030年の製造業にIoTがもたらす将来像、JEMAが提言する「FBM」

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